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「接触」しなくても現れる金属アレルギー…夏は特にご用心!

7/23(火) 12:10配信

Medical Note

間もなく梅雨明け。夏本番も間近です。暑い夏、こまめに拭かずに汗を放置しておくと、お肌が潤っていると思いきや実は、皮膚を守るための水分が蒸発して逆に乾燥してしまいます。乾燥でバリア機能が落ちると、かぶれや感染症が起こりやすくなります。暑い夏は皮膚トラブルが多くなり、皮膚科が混雑するシーズンなのです。そんな患者さんの中には、汗が原因と思ったら実は金属アレルギーだった……というケースもあります。【東邦大学医療センター大森病院皮膚科臨床教授・関東裕美/メディカルノートNEWS & JOURNAL】

◇「仕事中のゴム手袋」で手に発疹?

28歳の助産師Aさんは、「手指の間の発疹がかゆくて困っています。仕事では感染予防などのためゴム手袋を頻繁に使い、汗をかくと発疹が余計悪くなってきました」と受診しました。Aさんは手袋が合わないのかと思い、別種の手袋に替えてみましたが、症状は変わらず困っているそうです。

診察すると、手のひら側は指の付け根のところに皮膚が赤くなった「紅斑」と、角質細胞が細かくはがれた「鱗屑(りんせつ)」がみられます。さらに、一部はかきこわしてただれて、じっとりと湿った状態になる「湿潤」もありました。

症状やお仕事の状況から手袋による接触皮膚炎を疑い、持参された手袋と、関連する素材がアレルギーの原因物質(アレルゲン)となっていないか、資料を肌に貼って判定する「パッチテスト」を実施してみました。また、Aさんの指の間にかゆみのある小さな水疱(すいほう)が多数見られたため、金属アレルギーの疑いもあり、金属アレルゲンも貼付しました。その結果、使用していた手袋、ゴム、ビニールの全てで反応が現れない「陰性」でしたが、ニッケルとパラジウムに対する金属アレルギーがあることが分かりました。

Aさんの皮膚炎の原因は、手袋ではなく「自身の汗」だったことが判明したのです。手袋は安心して使用できますが、「汗をかきやすい時期には、ニッケルを多く含む食品の過剰摂取でかゆい汗が出ますよ」と指導しました。

食べ物以外の原因として、歯科の保険治療では金銀パラジウム合金が使用されることが多いので、炭酸やかんきつ類、酢などの摂取が多いと詰め物やかぶせ物として使われている歯科金属が口腔(こうくう)内で溶け出し、汗とともに流れ出す可能性があります。

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最終更新:7/23(火) 12:10
Medical Note

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