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走れ走れ、いすゞの「3 1/2tトラック」! 地味ながら多彩すぎる「陸自の必需品」とは

7/23(火) 6:08配信

乗りものニュース

もちろん市販車とはひと味違う「陸自の足」

 陸上自衛隊の装備品といえば戦車や大砲などの迫力あるものから、大空を駆け巡るヘリコプターなどの“目立つ装備品”が多いなかで、決して目立つことはない、しかし、とても重要な装備品があります。それがいすゞ製の「3 1/2tトラック」、通称「3トン半」です。

【写真】どう見分ける? 「トラック」との違いは微妙「3 1/2ダンプ」

「3 1/2tトラック」は、陸上自衛隊のほぼ全ての部隊が装備している車両です。そのため、隊員たちからすれば慣れ親しんだ車両であり、かく言う筆者(矢作真弓/武若雅哉:軍事フォトライター)も現役陸上自衛官時代には、関東周辺を中心に延べ数千kmに渡り運転してきた車両のひとつでもあります。

 最大速度は105km/h、最大安定傾斜角は左右方向に40度未満となっていて、この傾きの範囲であれば横転しません。また、水位80cm以下であれば水没することがない渡渉能力を持ち、200mの距離を23秒以下で走り抜ける加速能力があります。燃費は第5速で50km/hにて走行した場合に、1リットルあたり約3.5km以上と規定されています。

 この3 1/2tトラックには、車体本体を流用した様々なバリエーションがあります。その一例を紹介すると、荷台には幌と折りたたみ式の座席が付いているベーシックな「3 1/2tトラック」、ダンプ機能が搭載された「3 1/2tダンプ」などに始まり、災害派遣で活躍する「5t水タンク車」や「燃料タンク車」、果ては「11式短距離地対空誘導弾」などのミサイルを搭載する車両まであります。

 記事を執筆している2019年現在では「3 1/2t(さんとんはん)トラック」と呼ばれているこの車両ですが、2003(平成15)年までに納入されていた車両は「73式大型トラック」という名称でした。これは、仕様書によって細部の部品まで細かく定められていた従来までのやり方を変えて、民生部品を流用し、製造コストを削減する目的で「制式化」という枠組みから外されたのがきっかけです。そのため、この年以降に納入された車両からは「73式」という名称がなくなっています。

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最終更新:7/23(火) 15:45
乗りものニュース

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