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バンコクはもはや日本社会の縮図? 知ってはいけないタイの「日本人ムラ」

7/23(火) 16:37配信

本がすき。

「バンコクの日本人社会は日本社会の縮図そのものになってきました」

これは2012年ごろに在タイ日本大使館の邦人援護の担当官から漏れた言葉だ。タイへの日本人移住者が年々増加し、日本人社会がより日本的になってきたとタイ在住日本人が感じ始めた時期である。

タイ、特に首都バンコクにある日本人社会は世界各国に散らばる日本人コミュニティーでは比較的大きく、かつ緊密な人間関係がある。ただ、日本人同士の助け合いがある一方で、その密な関係性が生活の負担になっているケースもある。

ここではそんなタイにおける「日本人ムラ」の真の姿を見てもらいたい。

◆脱中国から増え始めた日本人長期滞在者たち

タイは観光だけでなく、各種産業においても注目が集まる。2006年にタクシン・チナワット元首相に対するクーデターが勃発して以来、タイは政情不安が続く。2014年にも軍部がクーデターを起こし、以来、今日に至るまで実質的に軍事政権だ。2019年3月には選挙が行われるが、おそらく軍部の影響力は続く。そんな不安要素が大きいながらもタイは特に日本人から強い関心を持たれる。親日国であり、インフラが東南アジアの中では抜群に整備されるからだ。

2005年に中国国内で起きた反日デモなどから、製造拠点を中国に集中にしていた日本企業が一斉に「ネクスト・チャイナ」あるいは「チャイナ・プラスワン」といった戦略で選んだ先がタイだった。とはいっても、中国集中の失敗経験からタイ一極集中には完全に乗り気なわけではなく、「タイ・プラスワン」といった動きもある。ベトナム、インドネシア、カンボジア、ミャンマーが注目されるが、いまだタイ以上に優れた地域はない。

日系企業進出に伴い、タイ在住日本人も増加している。外務省が毎年6月に発表する「海外在留邦人数調査統計」では2002年は2万5329人だったが、2017年には7万2754人にまで増えた。日本大使館など在外公館に提出される在留届から算出されるが、未提出者もいるため、タイには常時10万人を超える日本人が長期滞在していると言われている。

その大半がバンコクに暮らす。2017年時点のタイ在留邦人者数は世界第4位。上位3ヶ国はアメリカ、中国、オーストラリアの順だ。国土面積から考えると、バンコクが日本国外で最も日本人密度の高い都市と言える。

年々バンコクの日本人社会は拡大し、同時に日本の様々な問題点がそっくりそのままバンコクで起こるようになるのは想像に難くない。

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最終更新:7/23(火) 16:37
本がすき。

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