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〈小湊鉄道〉養老渓谷駅前を「逆開発」 里山コンセプト「人が集う森に」

7/23(火) 12:27配信

千葉日報オンライン

 市原市の五井地区と養老渓谷方面を結ぶローカル線「小湊鉄道」(本社・同市五井中央東、石川晋平社長)が、同社の養老渓谷駅(同市朝生原)で、逆開発と名付けたユニークな事業を進めている。人々が集いチョウが舞う「森」を目指す取り組みのコンセプトは里山だ。

 郷愁を誘う木造駅舎前の緑が、梅雨の晴れ間の日差しを浴びてまぶしい。白い解説板に書かれた逆開発の文字が目に止まる。「今から10年、木を植え花の種をまき、ここ養老渓谷駅前は雑木が茂る森になります。トリが歌い、チョウが舞い、ヒトが集う…。まずは、はじめてみました。SATOYAMAは懐かしい未来です」と記されている。

 同社によると、逆開発事業は2017年度からスタートした。同駅前のアスファルト舗装の一部を取り除きクヌギ、モミジ、コナラ、ムクゲ、アジサイなど計約80本を植え森の整備を進めている。同社は今後も植樹を進めるほか、森の中への足湯施設の移設や飲食など新たな施設も検討する。

 市観光協会養老渓谷駅前観光案内所の関係者は「逆開発の言葉はインパクトがある」と話し、最終的な形を楽しみにしている。

 従来からの駅前整備と異なる発想による逆開発は、駅前を中心に自然の状態に戻すことで、人と自然が共生し人同士が尊重し合い生活する里山を理念としている。さらに、土産品などに里山の恵みを活用し、地域振興につなげる狙いもある。

 養老渓谷観光で、同市側の玄関口に当たる同駅の乗降客は年間約11万人、一日平均約300人で沿線中、最も観光客が多い。観光事業に力を入れる同社は他の駅でも逆開発を行う方針で「鉄道部門の収益の柱は観光。里山の人々との共存を発信していきたい」と話し、効果を期待している。

最終更新:7/23(火) 14:50
千葉日報オンライン

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