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参議院選挙終わる、本当の「勝者」は?

7/24(水) 6:50配信

ニッポン放送

「報道部畑中デスクの独り言」(第142回)では、ニッポン放送報道部畑中デスクが、参議院選挙のそれぞれの結果について解説する。

参議院選挙が終わりました。ニッポン放送でも投票日の夜に、あわせて4時間半に及ぶ特別番組を放送しました。

124すべての議席確定は翌日朝までもつれ込みましたが、結果は自民党57議席、公明党14議席で与党合計71議席。改選過半数の63議席は上回ったものの、改選前の77議席には届きませんでした。また、安倍政権の下での憲法改正に前向きな「改憲勢力」は81議席で、非改選を合わせた議席は国会発議に必要な3分の2(改選85議席、非改選を合わせた164議席)には届きませんでした。

一方、32ある改選1人区で、自民党は22勝10敗。6年前の29勝2敗(当時は31選挙区)には及びませんでしたが、3年前の21勝11敗は上回りました。野党系で立憲民主党は今回17議席と、改選前の9議席から倍近く勢力を伸ばしました。国民民主党は6議席、日本維新の会は10議席、共産党7議席。比例代表では政治団体「れいわ新選組」が2議席、「NHKから国民を守る党」が1議席を獲得しました。

政党要件を持たない諸派が、比例で議席を得るのは現在の制度になってからは初めて。さらに社民党は比例代表で1議席を確保、得票率が2%を上回ったため、公職選挙法上の政党要件を維持することが決まりました。社民党はギリギリの所で踏みとどまった感じです。そのほか、無所属は野党系統一候補を含めて9議席という結果になりました。

今回の選挙についてはいろいろな呼び方がありますが、私は「ジメジメ・モヤモヤ選挙」だったと思います。梅雨がなかなか明けない天気のなかでの選挙戦、遊説最終日の20日には長崎で特別警報まで出るという、総じて悪天の選挙期間でした。

またこの期間、京都ではアニメ制作会社の痛ましい放火殺人事件がありました。吉本興業の所属タレントの、いわゆる「闇営業」に端を発した問題に関し、タレントの涙ながらの記者会見もありました。もちろん、こうしたことと選挙戦に直接のつながりがあるわけではありませんが、有権者の間に陰鬱な空気が流れるなかでの選挙戦だったのではないかと思います。

その選挙戦、政策について各党は公約こそ掲げていたものの、論戦には乏しく、他党の批判や罵倒が目立ちました。

「民主党政権はどん底、誇りを失った外交が展開されていた。私たちは2012年、日本を取り戻した。あの時代に逆戻りするわけにはいかない」

遊説最終日、東京・秋葉原で自民党・安倍総裁はこのように演説しました。

自論ですが、政府・与党のトップ=権力者が野党を名指しで批判するのは「禁じ手」ではないかと思います。政権与党はもう少しどっしりと構えるべきで、それが「トップの品格」であり、「国の品格」にもつながると考えます。野党が与党を批判・罵倒するのはある意味、それが仕事みたいなものです。しかし、権力者が野党を罵倒するのは、「弱い者いじめ」にも通じると思いますし、「余裕のなさ」さえ感じます。

「アベノミクス」に象徴される経済政策は十分ではないものの、株高や失業率の低下など、一定の成果を出していると言えるでしょう。また、世界の列強に伍している(ように見える)外交姿勢を評価する声もあるでしょう。だからこそ、政府・与党はこうした禁じ手を使わず、訴えるべきことがあったのではないでしょうか。

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最終更新:7/24(水) 6:50
ニッポン放送

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