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“10倍ハイブリッドズーム”の定義にもやもやするが、超広角と望遠の撮影が楽しい「Reno 10x Zoom」

7/24(水) 11:20配信

ITmedia Mobile

 とうとう出た、10倍ハイブリッドズームカメラを搭載したOPPOのスマートフォン「Reno 10x Zoom」(リノ10倍ズーム)。10倍ハイブリッドズームとは何か、どのくらい実用的なのか。そもそも何で「ハイブリッドズーム」なのか。

人物(女性モデル)の作例

 ちょっとややこしいので、とにかくそこをチェックしたい。

Reno 10x Zoomは10倍なのかそうじゃないのか

 カメラは3連。端から順に、メインカメラ、超広角カメラ、望遠カメラとなっている。以下の発表会での図が分かりやすいのでそのまま引用したい。

 望遠カメラだけ四角いのは、特殊な構造のレンズを使っているからだ。レンズは望遠になればなるほど奥行きが必要になるけど、かといってスマートフォンから出っ張らせるのはよくない。

 そこで、プリズムを入れて光を直角に曲げ、横向きにレンズを入れているのだ。これをカメラの世界では「屈曲光学系」と呼んでいる。最初に採用したのがミノルタ(当時)の「Dimage X」だ(2002年発売)。

 最近、スマートフォンの世界では「ペリスコープ型」と呼ぶことが多いが、ペリスコープ、つまり潜望鏡は2回プリズムで光軸を90度曲げているわけで、潜望鏡と言うにはちょっとアレかなと思うけど、屈曲光学系よりは潜望鏡の方が分かりやすいといえば分かりやすい。

 横向きにレンズを入れることで奥行きを確保しているのだ。ではこの3つのカメラを具体的な数値で見よう。分かりやすいように表にしてみた。焦点距離は35mm判換算でのものだ。

 こんな感じで、超広角から望遠までまかなってくれる万能カメラなのである。細かいややこしい話は不要、という方はこの項は読み飛ばしてOK。「ん?」と思った人は次をどうぞ。

 16mm相当、26mm相当、130mm相当の3つのカメラを持っていて、16~130mm……えっと、10x Zoomって名前が付いているけど「光学10倍」にはなってなくない?

 そうなのである。メインカメラを「1x」と考えると、超広角カメラは約「0.6x」、望遠カメラは「5x」となる。超広角カメラを「1x」と考えれば、望遠カメラは約「9x」だ。10倍にちょっと足りない。

 どうなっているんだ? そんなもやもやを抱えつつ使ってみよう。

 例によって、ガスタンクで撮ってみる。他のスマートフォンと同様にカメラアプリの「1x」や「2x」と書いてあるところをタップすると、ステップズーム的に「倍率が順繰りに切り替わっていく」方式だ。その途中を使いたいときは、倍率表示部を左右どちらかにドラッグする。

 でもまあ普通は、タップして切り替えるよね。その方が楽だし。

 すると、「1x」→「2x」→「6x」→「10x」と変化するのだ。そのあとで「超広角」(アイコンで表示される)になる。5段階あるのである。

 「1x」は分かる。26mm相当のメインカメラである。4800万画素という高画素のセンサーだが、そこから1200万画素相当の画像を作り出す。

 「2x」も分かる。望遠カメラがメインカメラに対して「5x」のズームだけど、他社の望遠カメラ(iPhone X系やGalaxy S10やXperia 1など)と同じ52mm相当の画角は、やはり抑えておきたいよねってことで、メインカメラのデジタル2倍ズームを「2x」として入れたのはよい。

 画素数に余裕があるので、「2x」くらいのデジタルズームならびくともしないし。

 問題は次。望遠カメラはメインカメラに対して「5x」の望遠なのだから次は「5x」かと思いきや、「6x」になるのだ。

 なぜメインカメラから望遠カメラに切り替わる「5x」ではなく(手動でズーミングすると、ちゃんと「5x」から望遠カメラに切り替わるのが分かる)、それよりちょっと望遠の「6x」になるのか。

 発表会で突っ込んでみたところ、「超広角レンズが『0.6x』なので、ちょうど10倍ズームになる『6x』にした」という答えでした。

 確かに、超広角レンズを「1x」と考えると、ちょうどそこで「10x Zoom」になるのだ。なるほど。「10xズーム」にしたかったのだ。

 考えてみたら、タップしてズームするときの倍率が「カメラが光学的に切り替わるタイミングと同一じゃなきゃいけない」なんてルールはないし。

 で、望遠カメラは画素数が1300万画素ある。出力する画素数は1200万画素なのでちょっと余裕がある。画素数に余裕があるので「6x」までは十分なクオリティーだといいたいのだろう。超広角レンズを基準にすれば「10倍ズーム」になるので製品名的にもOKというわけだ。

 その先の「10x」はおまけかな。260mm相当の望遠だ。ここまで望遠にするとけっこうデジタルズームっぽい絵になる。

 この先、指でスライドさせると最大で「60x」までいけるが、そこまで無理することもないだろう。絵的にはちょっとアレだし。

 さて、超広角カメラを使うには、さらにもう1回タップしなきゃいけない。超広角で撮るたびにそれではやってらんないから……というわけか、超広角カメラに切り替えるときだけは専用のアイコンが用意されている。覚えておくと瞬時に超広角に切り替わるので便利。

 超広角カメラは800万画素なので、このときはちょっと画素数が落ちる。あんまり気にならないけど。

 個人的には素直に「1x→2x→5x→10x」としてほしかったけど、日常のスナップ的な撮影に「1xと2x」、望遠撮るときに「6xと10x」、というメリハリがあるかなという気もする。

 もやもやするところもあるけど、光学的な切り替わりを意識して使う、なんて発想の方が古いのかもしれない。

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最終更新:7/24(水) 11:20
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