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磯荒らす厄介者 名産に ミカンの皮、キャベツ残さが餌 ウニ養殖 神奈川県小田原市漁協青年部

7/24(水) 10:10配信

日本農業新聞

 神奈川県小田原市漁業協同組合青年部17人が、魚介類を育む磯を荒らす厄介者のウニに特産のミカンの皮やキャベツを与える養殖に取り組み、地域の新しい名産にしようと奮闘している。今月、念願の初出荷を迎えた。農業分野の資源を生かし、漁業の課題を解決する取り組みとして地域から期待が高まっている。同手法で養殖されたウニの出荷は神奈川県内では初めて。

 養殖するのはムラサキウニ。近年、海水温上昇などによりウニは増加傾向にあり、海藻が食い荒らされ減ってしまう「磯焼け」の懸念が高まっていた。一方、ムラサキウニは天然の状態では身が詰まっておらず、売り物にならないため捕獲されずにいた。「このままでは海藻類が食べ尽くされてしまう。深刻になる前に、何かできないか」と部員が立ち上がった。

 キャベツなどを餌にしたウニの養殖技術を開発していた県水産技術センターを3月、同部員が技術のノウハウを学ぶために視察。3月下旬から約1000個を捕獲し、養殖をスタートさせた。

 餌は地元農家などから廃棄するミカンの皮などを譲ってもらっている。週2回、スーパーなどから出るキャベツの外皮をもらって、100匹当たり約1・5玉分を与える。色を良くするため、養殖始めや出荷1週間前に冷凍保存していたミカンの皮を与えた。ウニは小田原漁港周辺の食堂で提供される他、スーパーなどで販売する。

 同青年部の古谷玄明部長は「小田原のウニが有名になり、知名度が上がれば部員の生産意欲にもつながる。手頃な価格でおいしいウニを喜んで食べてもらえたらうれしい」と思いを語った。

最終更新:7/24(水) 10:10
日本農業新聞

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