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子どもは静かに溺れます 「目を離さない」だけでは解決できない本当の理由

7/24(水) 11:01配信

BuzzFeed Japan

夏真っ盛り。海やプールのシーズンになってきました。

毎年夏になると、溺れて亡くなるお子さんのニュースが目を引きます。事故は大きく報道されるので、夏には多くの方が溺れて亡くなるのでは、と思われるかもしれません。

厚生労働省の人口動態統計によると、2017年に溺水で亡くなった14歳以下のお子さんは48人でした。

過去のデータと比べると、30年前(1987年)は559名、20年前(1997年)は272名、10年前(2007年)は123名となっており、実は溺水により亡くなるお子さんの数は順調に減っています。

減少している理由は、医療の進歩、子どもだけで遊ばせる機会が減った、少子化でそもそも子どもの数が減っている、など色々考えられますが、減っているだけに事故が起こるとそのニュースは目立ちます。

また減っているとは言え、溺水を含む不慮の事故は大変悲しい出来事で、私達は可能な限りそれをゼロに近づける努力を続けなくてはいけません。悲劇を防ぐために何ができるのか、一緒に考えましょう。
【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】

半数は自宅のお風呂で 「子どもは静かに溺れる」

溺水による死亡の場所に関しては、4歳までは浴槽内が多く、5歳以降になると河川など自然水域の割合が増えていきます。

このように年齢によって溺水事故の様相は異なりますが、2017年の14歳以下の溺水による死亡48件のうち、24件が浴槽です。溺水と言えば海や川のイメージかもしれませんが、半数は自宅のお風呂で起きていることも知っておいてほしいと思います。

さて、一昨年ですが、溺水の事例を調べていたところ、米国の水難救助の専門家の間で「人が溺れる時は声も出さず、水面をたたくわけでもなく静かに沈む」ことが知られており、米国のFrancesco Pia博士らが、これを「本能的溺水反応(instinctive drowning response)」と呼称して啓発していることを知りました。

このことは日本で知られておらず、広く啓発することで乳幼児の溺水を減らせるのではないかと考えました。

「子どもは静かに溺れる」という文言でイラストにして投稿したところ、Twitterを中心に大きな反響があり、その多くが「うちでも子が溺れかけた時音も立てず静かだった」という経験談でした。また「全く知らなかった」という声も多く聞かれました。

このお話は以前Buzzfeedさんでも紹介していただきましたが、水遊びの季節ですので、この現象について、もう一度詳しくお伝えしたいと思います。

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最終更新:7/24(水) 11:01
BuzzFeed Japan

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