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ラーメンスープで車が走る? カップ麺食べてバイオ燃料に 大学で研究

7/29(月) 8:01配信

山陽新聞デジタル

 ラーメンスープで車は走るのか―。岡山理科大の近藤千尋准教授(代替燃料)が、ラーメンの残ったスープから生物由来のバイオディーゼル燃料(BDF)を生み出すユニークな研究を進めている。学生たちとカップ麺をひたすら食べては油分を回収し、しょうゆやみそ味よりも「背脂豚骨系」がBDFに向くことを突き止めた。地球資源を循環させ、廃棄物対策にもなる“おいしい”燃料に注目が集まりそうだ。

ラーメンの中にたい焼き?!

 「この油膜は再利用できそうだな」。近藤准教授は2014年、ラーメンを食べながらこんなことを考えた。岡山理科大への赴任を控えた時期で、新たな研究テーマに決めたという。

 内容は至ってシンプル。カップ麺の残ったスープから油だけを集めてBDFを製造する。学生らと数十種類のカップ麺を食べては実験を重ね、豚骨系なら1杯で約10ミリリットルのBDFが得られることや、粉末より液体スープの方が油を多く含んでいることが分かった。

 次に検討したのは油の回収方法。スープを加熱して水分を蒸発▽スープを冷やして固まった油をすくい取る「低温凝固」▽薬品による分離―の三つを比べ、薬品を使った方法が最も効率が良く、製造コストも低いことを確認した。

 作ったBDFで既に、小型発電機のエンジンを動かすことに成功。燃料としては軽油と遜色なかった。ラーメン店で提供されるスープでもほぼ同様の結果を得られており、店でまとまった量を確保できれば、廃棄物を減らし、さらに効率良くBDFを製造できる可能性がある。

 BDFは法律に基づき軽油に5%まで混ぜることができる。岡山理科大のBDFは低温になると固まりやすい性質を持つが、軽油に混ぜれば問題はクリアできるという。

 「将来的には車を走らせることも夢ではないかもしれません」と近藤准教授。成果は論文にまとめ、今後、他の食材活用や、スープに沈殿した具材などからガス燃料を作る研究も計画している。

最終更新:7/29(月) 17:05
山陽新聞デジタル

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