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一人暮らしを始めたものの安心して働けない 障害福祉制度の壁を崩す

8/1(木) 11:10配信

BuzzFeed Japan

重度障害がある国会議員が誕生し、注目されている障害福祉制度の課題。

議員二人に対しては参議院が介助派遣(ヘルパー)の費用を負担することを決めたが、同様に仕事中、勉学中に介助派遣が使えなくて困っている障害者が全国にいる。

10年、20年にわたる病院生活から抜け出し、地域で自立生活を始めたさいたま市の猪瀬智美さん(30)、矢口教介さん(31)も、生活費を自分で稼ごうと働き始めた時、そんな制度の壁に阻まれた。

インタビュー連載2回目は、二人がその壁をどう崩して、全国で初めて勤務中の介助派遣の公費負担制度をさいたま市で実現させたかを伺った。
【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】

介助時間、常に必要

長年住んでいた病院を出て、地域で自立生活を始めた二人。当然、自宅には医師もいなければ看護師もおらず、住んでいる自治体に介助の必要性を申請して、公的介助を支給してもらう必要がある。

2012年の10月に23歳で一人暮らしを始めた猪瀬さんは、当初、何にどれぐらい介助が必要なのかよくわかっていなかった。

「助けを求めれば常に誰かが周りにいる病院生活から一人になる時、毎月どれぐらいの時間、介助者に来てもらうことが必要なのかピンと来なかった。だから最初は役所の人と相談して、夜間は介助派遣なしでスタートしたんです」

ところが、介助者が午後10時に帰ってしまうと、ベッドに寝たままもう何もできなくなる。翌朝8時に介助者がきてくれるまでトイレにさえ行けない。

「そのうち一人暮らしに慣れてくると、病院にいた時のように早い時間にベッドに入らなくてもいいし、お腹がすかなければ決まった時間に夕飯を食べる必要もないということがわかってきました。2か月でギブアップして、夜間も介助派遣を受けられるように変更申請しました」

矢口さんの方は、人工呼吸器を使っていたこともあり、1日24時間の介助が最初から認められた。

電気、ガス、水道と同じく、介助派遣は二人のライフラインだった。

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最終更新:8/1(木) 11:10
BuzzFeed Japan

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