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食品の夏商戦は1ヵ月遅れで本格化 猛暑到来で巻き返しへ

8/2(金) 20:01配信

日本食糧新聞

関東地方が昨年より30日、平年より8日遅い7月29日に梅雨明けし、夏物商戦が本格的なスタートを迎えた。食品業界の7月売上げは前年比での反動減に見舞われ、特に清涼飲料やアイスクリーム、ビール類などの代表的な夏物商材は厳しい状況を強いられた。待ちわびた猛暑の到来に、巻き返しの期待が高まっている。

7月は清涼飲料やアイスが苦戦

食品卸の7月実績で特に苦戦が目立ったカテゴリーが清涼飲料やアイス、乾麺などの夏物商材。飲料は「7月中旬のメーカー在庫が昨年の1.5倍以上。在庫が多すぎてパレット不足が生じている」(大手卸)、「飲料全体で2ケタ減だが、メーカーによっては前年比で2割や3割減もある」(地域卸)など、モノが動かず苦戦を強いられている。

アイスも昨夏は好調だっただけに、反動減がより色濃く表れた。「昨年7月は20%増の異常値を示したが、今年は特に氷菓が苦戦。直近の暑さが続けば8月は期待でき、残暑次第では7~9月累計で伸長する可能性も」(大手卸)と今後に期待を込める。

ビール類も天候不順が直撃し、軒並み低調な推移。一方で気温が低いと夏場でも清酒の動きが上向くなど、昨年と異なる傾向も見られる。食品分野でも鍋物関連商材やドリップコーヒー、菓子類の売れ行きが6~7月は好調な動きを示し、梅雨寒の影響が顕著に表れた格好だ。

食品スーパー3団体の6月食品売上げは天候不順も影響して前年並みで着地し、7月はさらに厳しい見通しを示す。有力食品スーパーの経営トップや幹部も1ヵ月遅れの梅雨明けと昨年の猛暑の反動を背景に「8月の盆までに売上げを取り戻せたらいいが、かなり難しい」と異口同音に話すなど、今夏商戦については苦しい見方が支配的だ。

ただ梅雨明け後の猛暑到来で、業界の動きは急速に活気づいてきた。各カテゴリーは、残された短期間で可能な限り出遅れを挽回するとともに、続く秋冬商戦に照準を見据えた取組みも始まっている。

ビール類は天候不順響き1ケタ台後半減

酒はビール類中心に今夏、天候不順の影響を大きく受けている。梅雨明けの遅れに加え、低温といった天候不順が響き、ビール類3分野計の7月月間販売量は1ケタ台後半のマイナスとなる見込み。昨夏は早々に梅雨が明け、7月には猛暑が続いただけに大きな反動に見舞われている。

大幅な成長を続けているRTD(レディ・トゥ・ドリンク)は引き続き好調を維持しているものの、伸び率は昨年よりも落ち着くなど、こちらも影響が小さくないもよう。

全体的に厳しい中で注目されるのが“コク系”と呼ばれるビール系新ジャンルの商品。昨年大ヒットしたキリンビールの「本麒麟」に、サントリービールの「金麦ラガー」が加わり、市場がさらに活性化している。

「本麒麟」は年間の販売計画を年初よりも200万ケース(大瓶換算)増の1580万ケース(前年比7割増)に上方修正。「金麦ラガー」は二度の修正を経て、目標を当初の2倍となる680万ケースにあらためて設定し直した。コクや飲み応えを強化した味わいで、新ジャンルの値頃な価格でビールのような満足感を得られる点が評価を得ている。

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最終更新:8/2(金) 20:01
日本食糧新聞

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