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ワイン=観光 パスタ=商品力 連携強め対抗 日欧EPAで北海道

8/2(金) 12:33配信

日本農業新聞

 日欧EPAの発効で、ワインの関税は撤廃された。欧州ワインは、道産で多い1本2000~3000円と同価格で競合する。道は「欧州産はブランド力がある。道産が選ばれるにはファンを増やす必要がある」(農産振興課)と指摘する。

 道内一のワイン用ブドウ産地、余市町は、隣町の仁木町と連携し「余市・仁木ワインツーリズムプロジェクト」を発足。ワイナリーを紹介する冊子作成やイベント開催などで町の魅力をPRする。飲食店も支援し、両町で道産ワインが飲める場所を設け、訪問客を増やしている。

 余市町のワインバー「Y’n(ワイン)」は青果店だった店舗を、プロジェクトの助成を受けて改装した。経営する藤田一仁さん(57)は「他では飲めないワインの提供で、リピーターを増やし地域を活性化したい」と話す。

 ワイナリーの訪問イベントも開いている。ブドウ「ピノ・グリ」を1・6ヘクタールで栽培し、ワイナリーを営む山中敦生さん(46)は、欧州をまねるのではなく「日本らしいワインを造りたい」と意気込む。有機JAS認証を受けるなどの差別化にも取り組む。

 両町は「ワイン特区」の認定を受けており、小規模事業者でも免許取得が容易だ。余市町は「ワインの町との認知度が高まり、生産者が増えている」と話す。2018年度のワイン用ブドウの生産者は50戸で5年前より3割増えた。産地と行政が協力し、産地力を高めている。

銘柄化、用途拡大へ

 小麦産地は、EU産パスタの輸入増を懸念している。関税が段階的に引き下げられ、11年目に撤廃される。道産小麦は全国一の生産量で、パスタの他、パンや麺など幅広く加工されている。農業だけでなく食品企業にも影響が出そうで産地とメーカーが連携し、付加価値の高い商品作りに照準を合わせる。

 留萌市のフタバ製麺は、JA南るもいと連携。パスタに適した超硬質小麦を栽培し、「ルルロッソ」ブランドで販売する。同社は「もちもち感や小麦の香りがあるのが、ルルロッソの特徴で消費者の評価は高い。パスタだけでなく、パンや菓子などでも活用を広げたい」と話す。

日本農業新聞

最終更新:8/2(金) 12:33
日本農業新聞

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