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森 友哉(大阪桐蔭-西武ライオンズ)の笑いの殿堂・大阪らしい2つの小話

8/2(金) 23:31配信

高校野球ドットコム

「経過」も「生活」も自分を磨く要素

ここで笑いの殿堂・大阪らしい2つの小話を紹介したい。いずれも春夏連覇を達成した2012年の出来事である。

1つ目「ケース攻防での出来事」
3ボールノーストライクからの9人相手のケース攻防。1人目の藤浪 晋太郎は奮闘しながらも最終的には9人中7人に四球。2人目の澤田 圭佑は無四球。そして森 友哉が西谷 浩一監督の下で一言。
「監督、澤田さんの方がいいですよ」
西谷監督「わかっとるわ!」

2つ目「お土産を頂いた日の寮」
お客さんから頂いたお土産の食べ物。全寮制の大阪桐蔭では寮に持ち帰って頂くことになっている。ただし、食べ物は20個ほどしかないためとても全員にいきわたらない。しかも予想以上に多くの選手たちがお土産にありつけなかった。そこで西谷監督は、通称「森さん(森 友哉)」を呼ぶ。

西谷監督「お前、多く持っていったやろ?」
森さん「いや、持っていってません」
西谷監督「持っていったやろ!」
森さん「・・・・・・。すいませんでした」
ジャージの両ポケットからお土産が現れた。

 なぜ、この話を記したのか。これも「自分で考えて行動する」を引き出す首脳陣の観察行動の中にある話だからだ。
ここの答えを出すと、1つ目の話は結果こそ残らなくても奮闘した藤浪の過程も澤田と同時に評価し、2つ目の話は最終的に仲間を立てない行動は注意しつつ、野球に必要な抜け目なく人に先んじる森の生活行動は、一定の部分までは受容したということだ。


 大阪桐蔭の練習では実際、そんな要素がふんだんに含まれている。アップの場合は通常、全員で15分アップした後、各自の時間を設け全体のダッシュが始まるまでにベストの状態に持っていく。時には全体アップをなくし、各自アップだけにする場合もある。個人練習も時間の半分を自由課題にすることが多い。「僕らはそこでの様子を見てアドバイスをするんです。大学以上では自分でする要素が多いわけですから」(西谷監督)。事実、監督室の前では選手たちが創意工夫しながら個々の課題へ向き合っていた。

 もちろん、個人の課題を見つけ出す環境も整えることも必要。明治神宮大会から戻った西谷監督は、「ゲームを通じて自分の足りないことを認識して個人練習に入ってほしい」と11月の残り2週間、大会レギュラー以外の選手を対象とした練習試合を近隣高校相手に連日組んだ。一方、明治神宮大会の主力は当時の3年生たちを相手に2時間打ち込み。逆に現在は新2年生を中心対象にした朝練習を、センバツ中に見込まれる該当外選手たちの練習不足を見越して取り組んだ。

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最終更新:8/2(金) 23:33
高校野球ドットコム

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