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「横須賀基地で米兵から性的暴行」罪問われず 軍人家族で補償の対象外に

8/5(月) 5:00配信

カナロコ by 神奈川新聞

 在日米海軍横須賀基地内(神奈川県横須賀市)で米兵から性的暴行を受けたとして、県内に住む20代の日本人女性が2016年、米軍当局に被害を訴えていたことが分かった。だが18年に米国で開かれた軍法会議で、性的暴行容疑が取り下げられ、米兵は一部の行為で有罪になったのみ。また女性の家族に米軍人がいたため、日米地位協定に基づく民事請求権の対象外と判断され、公的な被害補償もされず、女性は「自分は日本人なのに、日本政府に支援してもらえなかったことに傷ついた」と話している。

【写真】開かぬ「パンドラの箱」地位協定 米兵犯罪遺族の痛み

 女性によると、同基地の兵舎内で15年、米兵に暴行された。女性が米軍当局に被害を通報したのは翌16年。女性は取材に「通報することで加害者に気付かれ、報復されないか不安を感じていた」と説明する。

 米軍当局は女性から事情を聴いた上で捜査を開始したが、米兵は異動で帰国。神奈川新聞社が情報公開請求で入手した記録によると、軍法会議は18年9月、米サンディエゴで開かれ、横須賀で女性の体を触ったとする行為と違法薬物所持の罪などで、米兵に有罪が言い渡された。

 米軍当局は取材に対し、「通報を重く受け止めて捜査し、結果は米本国の当局にも提供された」と説明。性的暴行の容疑取り下げについては「公判前合意の一環として取り下げられた。理由は複数ある。弁護側と検察側、軍法会議の招集権限保持者の間で意見が一致した時にのみ、こうした合意に至る」とした。

 さらに女性は17年4月、日米地位協定に基づき、米兵の公務外による被害への補償を国に求めた。だが女性の代理人弁護士は、国から手続きを進められないと連絡を受けた。女性の父親が米軍人で、米軍側が「米国の規定の解釈により、米軍人の家族は支給対象とならない」と回答してきたことが理由という。

神奈川新聞社

最終更新:8/5(月) 13:22
カナロコ by 神奈川新聞

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