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世界初の電波望遠鏡試作機、焼津に里帰り 太陽フレア受信成功 故法月さん製作

8/5(月) 8:29配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 世界初のデジタル方式電波望遠鏡の試作機が、製作者法月惣次郎氏(故人)の出身地である焼津市のディスカバリーパーク焼津天文科学館に移設された。4日、現地で除幕式が開かれた。完成以来約40年ぶりの里帰りで、関係者らは「子どもたちが科学に興味を持つきっかけになってほしい」と喜んだ。

 設置されたのは「8素子電波望遠鏡」。構成する八つのラッパ型ホーンアンテナと架台を、技術者で世界的な望遠鏡製作者でもあった法月氏が製作した。

 当時、早稲田大教育学部専任講師だった大師堂経明名誉教授(73)が、細かい天体現象の変化をリアルタイムで捉える世界初の試みに挑んでいた。法月氏に依頼し、1980年に8素子電波望遠鏡が完成。太陽フレアの電磁波受信に成功した。

 大師堂名誉教授はこれを受け、パラボラアンテナを64台組み合わせる「64素子電波望遠鏡」の製作を決め、法月氏に引き続き依頼した。電波信号を瞬時に解析することで、24億光年離れた天体のわずかな電波変化をリアルタイムで観測するなど世界初の成果を挙げた。

 8素子電波望遠鏡は観測を終えた後も、学生の教材として同大早稲田キャンパス屋上に設置されていたが、建物の改修に合わせ、古里の焼津市に移されることになった。

 除幕式には、大師堂名誉教授とともに法月氏の四女長谷川末子さん(68)=同市=も参加した。長谷川さんは「父の作品が戻ってきてうれしい。子どもたちが科学や天体に興味を持つきっかけにしてほしい」と話した。ホーンの一部は現在も使用可能。科学館は望遠鏡を使った天体観測教室を計画している。

静岡新聞社

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