ここから本文です

第一三共が抗がん剤で米国市場を開拓、どん底から再建し株価上昇

8/6(火) 6:00配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 第一三共は、英製薬大手アストラゼネカとの抗がん剤分野での提携を踏まえ、今後は研究が最も進んでいる米国で「メジャーなプレーヤーになる」ことを目指している。中山譲治会長がブルームバーグのインタビューで明らかにした。

第一三共は3月にアストラゼネカと抗がん剤「トラスツズマブ・デルクステカン(開発名はDS-8201)」の開発・販売で提携すると発表。提携を通じて米国で販売経験を積み、現地医療機関との関係構築を狙っている。同剤は乳がんや胃がん、大腸がんなどを対象とする。

「がんに強い会社」になることを目標として掲げる同社の株価は、有望な新薬開発が材料となり年初から約9割上昇。国内製薬4位だった時価総額は武田薬品工業に次ぐ2位まで順位を上げた。

DS-8201を巡る提携では複数企業から打診があったものの、アストラゼネカが開発・販売費用や利益を折半し、第一三共が米国を含む複数の国で売上高を計上するという条件を受け入れたことから提携に至ったと説明した。アストラゼネカは中国やオーストラリアなどでの売上高を計上する。   提携発表から数時間後、同社は中山氏が最高経営責任者(CEO)職のバトンを真鍋淳氏に渡すことも明らかにした。中山氏主導の提携が結実したことを踏まえた人事の発表だった。

大和証券の橋口和明アナリストは、DS-8201の年間の売上高は2030年3月期に8500億円に達すると予想する。年間で10億ドル(約1060億円)以上を売り上げれば「ブロックバスター」と呼ばれる医薬業界で、DS-8201は日本発のブロックバスターの有力候補だ。

どん底からのスタート

ここまでの道のりは平たんではなかった。10年に中山氏がCEOに就任する2年前、同社は約4900億円を費やしてインドの後発医薬品メーカー、ランバクシー・ラボラトリーズを買収。その直後に不祥事が発生し、第一三共の株価は第一製薬と三共が05年に統合して以来の安値水準となっていた。

1/2ページ

最終更新:8/6(火) 6:00
Bloomberg

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事