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高齢者の特技も力に!70年ぶりに伝統工芸復活を目指す若きデザイナー ~ふるさとWish朝倉市~

8/7(水) 15:40配信

九州朝日放送

柿や梨など、県内有数のフルーツの里として知られる福岡県朝倉市。2019年7月31日(水)に放送されたKBCの夕方のニュース番組「シリタカ!」の「ふるさとのチカラ」コーナーでは、そんな朝倉市の旧甘木市エリアに伝わる伝統工芸、「甘木絞り」について特集しました。

地域の特性を生かし栄えた「甘木絞り」

明治~大正時代にかけ“生産量日本一(絞り染め)”という記録も残っている甘木絞り。しかし、戦時中の繊維類統制や着物文化の低迷などで徐々に衰退。約70年前に産業としての甘木絞りは途絶えたといいます。そして今、これを復活させようとしているのが、「hinome」の西村 政俊さんです。

甘木絞りの特徴は、藍染めの鮮やかな色に加え、縫い付けた糸で布を絞ることで葉っぱや花火などの細やかな模様を作り出すところです。「絞り染めというと抽象的な柄が多いが、甘木絞りは他にない具象的な柄が特徴」とその魅力を語る西村さん。

では、なぜ朝倉の地で染め物が栄えたのでしょうか。郷土の歴史に詳しい、甘木歴史資料館の國生 知子副館長に伺いました。「歴史的には、九州で最初に“絞り”が出てくるのが大分と熊本なんです。(朝倉から近い)大分の影響も指摘されていて、地理的な点が影響した可能性もあります」と教えてくれました。

さらに、朝倉市の豊富な水もその発展を支えたといいます。「水が豊富な地域なので、木綿をさらすという産業がずっとあったんです。それが、小石原川や甘木川の川原で非常にさかんになされていたのです」と國生さんは、このエリアならではの背景も教えてくれました。

伝統工芸の復活のウラに、地域の高齢者の力も

西村さんが甘木絞りと出合ったのは、服飾デザイナーとして働いていた3年前だといいます。「ふと自分の地元に伝統工芸ってあったのかな、と思って調べたら甘木絞りがあって。それで興味を持つようになりました」と西村さん。

以来、地元の人を辿り、甘木絞りの技法を学んだという西村さん。そして1年間の試行錯誤を経て、甘木絞りのオリジナルブランド「hinome」を立ち上げました。「せっかく自分が生まれた町なので、そういった歴史や文化があるなら後世に残していけるようにしたいと思って」とブランド立ち上げへの想いを語ってくれました。

そのために、一線で働いてきたデザイナーとしての経験を伝統に吹き込もうとしています。「伝統として残していくには、時代に合ったものを作らないといけないと思う。昔つくられたものをそのまま作るのは、“伝統”というより“伝承”になると思うので」と、デザイナーならではの視点も。

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最終更新:8/7(水) 15:40
九州朝日放送

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