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【その壁を超えてゆけ】なでしこフィーバー今や昔、人気復活へ立ち上がった女子選手

8/8(木) 14:00配信

日刊スポーツ

サッカー女子ワールドカップ(W杯)フランス大会が閉幕して約1カ月が過ぎた。高倉麻子監督のもと、2大会ぶりの優勝を狙った女子日本代表「なでしこジャパン」は決勝トーナメント1回戦でオランダに1-2で敗れ、16強で大会を去った。優勝したのは、日本がここ2大会連続して決勝で対戦していた相手であるFIFAランキング1位の米国。絶対女王が2連覇を果たし、ピッチ内外であらためてその勢いを示した大会だった。

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そんなことを記憶している人が今、どれだけ日本にいるだろうか。
優勝した2011年ドイツ大会での“なでしこフィーバー”から約8年。チームとして国民栄誉賞も授賞するなど、広く国民に知られ、親しまれた日本女子サッカー界は正念場に立たされている。

リスク承知で世代交代も

今大会の日本代表メンバーの中で、4年前の15年大会を知るメンバーはわずか6人のみだった。なでしこの象徴的な存在だったMF澤穂希は引退し、15年カナダ大会で主将を務めたMF宮間あや、FW川澄奈穂美、大野忍ら、あのフィーバーの中心にいた選手たちの名前はもうない。高倉監督は、さまざまなリスクも承知の上で世代交代を進めた。しかし、現実を見せつけられる形でチームは16強で敗退。メンバーを刷新して若返ったチームの船出と見れば御の字の結果ともいえるが、国内の女子サッカー人気復活のきっかけにはならなかったのが実情だ。
こうした状況には選手たちも危機感を抱いている。そもそも今大会は16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)出場を逃し、15年W杯以来、4年ぶりに臨む真剣勝負の国際大会だった。11年、15年、そして今回と3大会連続でW杯に出場してきたFW岩渕真奈は「リオ五輪を逃して、女子サッカーは1回どん底まで落ちた」と語ったことがある。代表の成績が落ちるとともにメディア露出は減り、人気にも陰りが出始めた。国内のなでしこリーグ1部の1試合の平均観客動員数もW杯を制覇した11年は前年の912人から約3倍増の2796人となったが、以降は減少の一途をたどり、昨季は1414人にまで減った。若手選手の中には「世間の人にとって『なでしこジャパン』は11年のメンバーのままで止まっている気がする」と漏らす者もいた。それだけに「今回のW杯でもう1度」という思いは女子サッカーに関係する者全員が抱いていた。

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最終更新:8/8(木) 18:03
日刊スポーツ

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