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5Gの波はゆっくりと来る、2020年も端末の普及は進まず?

8/9(金) 17:33配信

EE Times Japan

5G端末の割合はわずか1%

 Qualcommが、報道陣やアナリスト向けに5G(第5世代移動通信)のデモを披露したのは2018年12月のことだ。Ericssonの基地局と、Samsung ElectronicsおよびMotorolaの試作版の端末を使用している。Qualcommはこの時、「さまざまなサービスが間もなく始動するため、ほんの数カ月の間に数多くの端末メーカーが携帯端末を出荷するだろう」と述べていた。

 しかし、米国の市場調査会社であるGartnerが最近発表した予測によると、実際には、2019年に出荷されるスマートフォン全体のうち、5G対応の端末はわずか1%にすぎないという。さらに、同社のレポートによれば、2019年の世界スマートフォン出荷台数予測は前年比2.5%減の15億台になるとみられている。Qualcommは2019年7月、同社の四半期業績予測を17億~18億台に下方修正しているが、それをさらに下回る数字となる。

 さらに悪いことに、Gartnerの予測によると、2020年に5Gネットワークの普及拡大が見込まれているにもかかわらず、プレミアムスマートフォンのASP(平均販売価格)は、2019年の471.30米ドルから、2020年には466.90米ドルに下落する見込みだという。

 こうした減速傾向の背景には、幾つかの要因がある。Gartnerによると、スマートフォン市場は今や、世代間の変化がほとんどみられないほど成熟しているため、買い替えサイクルが約2.9年間に延びてきているという。スマートフォンメーカー側としては、いつまでも4G端末を発表したいとは思わないだろうが、だからといって、5G端末に積極的にシフトしたいというわけでもなさそうだ。

 5Gの潜在市場が巨大なのは明らかだが、その波が本格的に動き始めるのは2020年以降になるとみられる。しかしGartnerの予測では、2020年に入っても、世界スマートフォン販売台数全体のうち、5G対応機種はわずか6%にとどまる見込みだという。

 5Gの波はゆっくりと到来するようだ。

 こうした状況から、2019年中に5Gチップを完成させることをそれほど重要視する必要はないと言える。

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最終更新:8/9(金) 17:33
EE Times Japan

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