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クラス全員からの拒絶「まじめな子ほど、孤独に……」ゲイ映画の先駆・橋口亮輔監督の居場所の見つけ方

8/13(火) 7:00配信

withnews

【#withyou ~きみとともに~】

同性愛の男子学生が主人公の映画「二十才の微熱」でデビューして25年余り。映画監督の橋口亮輔さん(57)は、ゲイ映画の先駆者として、社会への違和感や人のつながりに焦点を当ててきました。誰も口をきいてくれない経験をしたという中学時代。「まじめな子ほど、自分で解決しなければと悩んでしまう」。両親の離婚、同性への告白、仕事のトラブル、そのたびに自分の居場所を見つけてきた橋口さんは「手を伸ばせば、握り返してくれる手は必ずある」と訴えます。(朝日新聞記者・住田康人)

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中1で感じた社会への違和感

――どんな子供時代でしたか

おとなしい、目立たない子供でしたね。親から「外で遊んできたら」と言われても、家の中で本や漫画を読んだり、人形で遊んだり。小学校でも中学校でも、成績はオール3。「平凡な人間だなあ」と自分でも思っていました。


――学校で嫌な思いをしたことはありますか

小学生のころは色白で太っていたので、「白ブタ」と言われることはありましたね。
中学1年の夏休みに転校をしたんです。転校する直前、クラス全員から拒絶される、ということがありました。誰も口を聞いてくれないんです。遊んでいる輪に入ろうとすると、みんな逃げていく。「俺たちはだまされないぞ」と敵意むき出しで言われたりして。仲の良かった男の子に「みんな変なんだけど、どうしてなのか教えて」と聞いても、口が重くて。そんな状態が続きました。


――思い当たることはなかった?

ないです。ショックでしたよ。1学期の最終日、先生から「橋口君は転校します。最後の挨拶を」と言われて、どう話していいか分からなかった。すると先生が、ある男の子を当てたんです。「A君、橋口君に何か言うことはないか」って。後で分かったんですが、このA君が、僕がひどいことをしたと周りに言いふらしたようなんです。


――先生から事情を聞かれなかったんですか

先生は僕に確かめもしないで、それを真に受けていた。公平であるべき先生が、一方の意見だけ聞いて、僕には弁解する機会も与えてくれない。悪いことをした子供を哀れむような目で見ている。自分が生きている社会は、こういう決めつけ方をするんだ、と違和感や不信感をもった出来事でした。

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最終更新:8/13(火) 7:00
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