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一人の写真家が見つめ続けた「小夜子」というミューズ。山口小夜子と横須賀功光の共同作品を一望する

8/13(火) 9:12配信

美術手帖

 ファッションのみならず、舞踊や音楽、映像、文学など諸芸術が交差する表現を展開した山口小夜子。パリコレクションに出演するなど、ファッションモデルとして世界的に活躍し、1974年にはアメリカの『ニューズウィーク』誌の
「世界の6人のトップモデル」の1人に選出された。舞台や映画などで数々の作品を残し、晩年は自身を「ウェアリスト(着る人)」と名乗り活動。2007年に急性肺炎のためこの世を去ったあとも、15年には東京都現代美術館で回顧展「山口小夜子
未来を着る人」が開催されるなど、注目を集め続けている。


 そんな小夜子の世界観を支えたのが、写真家の横須賀功光(1937~2003)だ。横須賀は日本大学芸術学部写真学科在学中に資生堂の仕事を手がけて頭角を現すと、卒業後はフリーとして活躍。横須賀が撮影した資生堂のポスターは次々と反響を呼び、一連の作品群は広告写真の金字塔と呼ばれた。


 70年後半以降、三宅一生のブランドに携わった作品群が伝説となるなど、ファッションフォトを先駆した横須賀。ドイツ、イタリア、フランスの『VOGUE』で最初の日本人カメラマンとして、活躍の場を世界に広げた。

 東京・広尾のエモン・フォトギャラリーは、「山口小夜子×横須賀功光
コラボ展」と題した展覧会を開催。本展では、ファッションを様々な角度から解釈したウェアリストの小夜子と、その世界観を支えた横須賀の共同作品を通覧することができる。

 『小夜子』(1984)、『月
小夜子・山海塾』(1986)、『ヴォーグ』イタリア版(1979)、『流行通信』(1981)に掲載されたフォトセッションのほか、ソラリゼーションヴィンテージプリント、そして小夜子の身体を石膏で写し取った横須賀ディレクションによる彫刻作品も展示される。生涯にわたって美の探求に挑んだ小夜子と横須賀の軌跡の一端を見たい。

 

最終更新:8/26(月) 17:52
美術手帖

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