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カメラのレンズに2000年ぶりのイノベーション! 球面収差を「完璧に」打ち消す数式が発見される

8/13(火) 11:01配信

ギズモード・ジャパン

2000年かけても解けなかった謎がついに。

カメラ好きなら誰しも、写真(レンズ)のはじっこの像がにじんだり色がブレたりすることに悩んだことがあるでしょう。これはもうレンズの物理的な性質で、補正することはできても消すことはできない...と思っていました。

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しかし、その常識がくつがえる日が来ました。メキシコ・モンテレイ工科大学のラファエル・ゴンザレス=アクーニャさんが導き出した数式を使えば、このにじみを完璧に補正できるレンズを設計できるというのです!

モンテレイ工科大学の公式ウェブサイトでは、ラファエルさんがインタビューでひらめきのきっかけについてコメントしています。

“Me acuerdo que
una mañana me estaba preparando un pan con Nutella, y de repente dije: ¡madres! ¡está ahí! ".

「朝、Nutella(ヌテラ : イタリアのチョコレートスプレッド)をパンに塗ってたら、ひらめいて思わず叫んだんだ。ママ、答えはここにあるって」

ダイエットなんて言ってないで、チョコ食べると革命的なアイディアがひらめくかもしれませんね。

そのパンを結局全部食べたのかどうかには触れられていませんが、すぐに自室にひきこもってプログラムに没頭し、その数式が証明されることをつきとめ、躍り上がって喜んだそうです。以下、米ギズモード外部編集者のAndrew Liszewskiによるレポートです。

球面収差問題を解決

どんなレンズでも...たとえ最高級のクオリティで、超精密に製造された、お値段もビンビンにはって、フレームの中心がどんなに精密にできててクリアなレンズだろうと...レンズの端で生じる微妙でかすかなボケは防げません。これは「収差(球面収差)」と呼ばれるもので、実はレンズが誕生した千年以上も前から、ずっと光学機器にまとわりついてみなを悩ませてきた一大問題だったんです。

これまで、この問題は絶対に解決できない、とまで言い切られてきましたが、メキシコの物理学者が意表をつく形で数式を導き出すことに成功、これからのレンズ業界とレンズの製造自体が大きく変わってしまうような、瞠目(どうもく)すべき転換期を迎えることが予想されそうです。

理論では、球面のガラスレンズは通過するあらゆる光をひとつのターゲットである「焦点」に収束してから分散させる能力を備えているとされています。でも現実には、そううまくいきません。実際には焦点の一点に光が集まることはなく、レンズの各所でレンズの屈折に差が生じること、形状や素材が不完全であることなどが原因で、特にレンズの端近くから入ってくる光線は被写体を捉えにくくなるのです。この現象は「球面収差」と呼ばれるもので、あのニュートンや偉大なギリシャの数学者ディオクレスすら解けなかった難題なのです。

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最終更新:8/13(火) 11:01
ギズモード・ジャパン

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