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平和的だったデモがなぜ空港占拠にまでなったのか。香港雨傘運動リーダーが語る

8/13(火) 13:17配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

デモが続く香港で、事態が急速に悪化している。

8月9日から香港空港で数千人規模のデモが発生。12日には全便欠航という事態に発展し、空港を利用する人々が混乱に陥った。日本でもビジネスマンが香港出張を取りやめにしたり、旅行中の日本人が欠航で滞在の延期を余儀なくされるなど、大きな影響が出ている。13日はデモ隊が引き上げたこともあり、飛行機の運航を再開し始めたが、昼以降再び空港でデモを行うといった話も出ている。

一方、中国共産党の機関誌である人民日報は12日夕方、中国のSNSである微博(ウェイボー)やTwitter上の公式アカウントで、香港の隣にある深セン市に中国の武装警察を集結させ、いつでも投入できると示唆するような動画を流した。

きな臭さがいよいよ漂い始めた香港。果たしてどう事態が決着するのか。

中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案をきっかけとして、6月に起こった香港での大規模デモ。いまのところ収束する気配はまったくなく、香港の行政府も歩み寄る姿勢を見せず平行線をたどったままで、デモ隊と香港警察との対立が激しくなっている。

アグネスさん「空港でのデモは外国の方へのアピール」

世界的な経済都市である香港にとって、空港は重要な場所。そこでのデモの実施について、2014年に民主的な選挙を求めた「香港雨傘運動」を主導した団体の主要メンバーの一人で、今回もデモに関わっているアグネス・チョウ(周庭)さんは8月12日夜、こう説明した。

「9日から11日までの3日間は、空港でさまざまな国の人々と接する機会があるので、香港に来た外国の方や、香港から出発する外国の方に、『いま香港で何が起こっているのか』『警察がどれくらい暴力的なのか』『政府がどれだけ酷いのか』を英語や日本語などで説明しました。

ただ、きょう12日のデモの目的は、前日に香港警察が至近距離からデモ参加者を撃ったり、警察がデモ参加者のふりをして逮捕したりしたため、怒りと抗議を表す目的でデモを行いました。空港でのデモは平和的に行われています」

香港の蘋果日報 (アップルデイリー)によると、8月11日にデモに参加していた女性の右目に、警察が鎮圧するために撃った弾が直撃。右目は重傷で、デモ隊が空港で抗議した。

空港機能の麻痺は香港経済にとって大きな打撃だ。しかし、空港でのデモに参加した香港の20代男性は、それも仕方ないとする。

「空港でのデモには、その機能を停止させる目的がありました。空港は経済を重視する政府にとって大切な場所です。(あなたの会社にも影響が出るのでは、との記者からの質問に対し)仕事よりも大切なことがあります。それに、そもそも給料も低いですしね(苦笑)」

デモが続いて3カ月、経済的な影響がわかりやすく出始めているのが旅行客だ。香港のゲストハウスで働く60代の中国人女性は、ため息をつきながら話した。

「すっかり宿泊客が減ってしまったよ。おかげで私の働く日数も少なくなった。今月はまだ勤務予定があるけど、来月以降は不透明だね。しばらく(中国本土にある)家に帰ろうかと思っているよ」

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最終更新:8/13(火) 13:17
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