ここから本文です

タイ洞窟の閉じ込め事故から1年 少年たちを翻弄する「ビッグな話」 耳打ちされた「取材拒否」の理由とは

8/17(土) 7:00配信

withnews

 タイ北部の洞窟に17日間閉じ込められた少年たち13人がレスキュー隊によって全員無事に救出された事案から、1年がたちました。「奇跡のサッカーチーム」などとして世界を回り、救出劇の映画化も決定。彼らは今、どのように過ごしているのでしょうか。当時取材した記者が彼らに会うために現場を訪れると、予想外の展開が待っていました。(朝日新聞ヤンゴン支局長兼アジア総局員・染田屋竜太)

【写真特集】あれから1年、連日報道された洞窟の現場は今 空き地にはどでかい建物、売られていたのは……

1年前、思い出がよみがえる

 2018年6月23日、タイ北部チェンライ郊外の「タムルアン洞窟」に入った同じサッカーチームの少年12人とコーチは突然の大雨に襲われ、出られなくなりました。全員で奥に奥に逃げ、入り口から約5キロの水のない場所に避難。

 9日後に英国人ダイバーに発見されましたが、降り続く雨に洞窟内の水かさは増え、救助作業は難航することに。救助のための準備作業中、タイ人ダイバー1人が亡くなるという悲劇もありました。

 少年たちは鎮静剤を飲み、ダイビングスーツを着てほぼ意識を失った状態でダイバーに付き添われ、入り口まで運びだされました。閉じ込められてから18日目、全員が無事、洞窟の外へ。その様子は世界中に配信され、多くの人が祝福の声を贈りました。

 さて、それから1年。彼らはどのように過ごしているのか。気になって洞窟のあるチェンライ県メーサイに行ってみました。

 記者は当時、半月以上現場にとどまりました。車で洞窟に近づくと、毎日毎日泥まみれになって洞窟近くで取材した当時の事が思い出されます。日々のしんどさや、少年たちはどうなってしまうのかという戸惑い、救出後に盛り上がった現地の人たちの様子などが浮かんできました。

 1年前、救出された少年の1人の家族を何度か取材し、親しくなっていたため、今回も取材を申し込んでみました。

 すると、「答えたい気持ちはあるけれど、いろいろ制約があって……。可能かどうかはわからない」とずいぶん歯切れが悪いのです。

 この日はちょうど、タイ人ダイバーが亡くなった日。少年ら13人全員が1周忌のお参りに行っていました。お寺に着くと、少年とコーチがダイバーの遺影に向かって祈っています。見覚えのある顔もあり、何となくこの1年でりりしくなっていた気がします。

1/3ページ

最終更新:8/17(土) 7:00
withnews

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事