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アップルの「HomePod」を使って分かったこと、その特徴は?

8/13(火) 9:20配信

ITmedia PC USER

胸板に響くパワー、厚み、そしてグラデーションでも“魅せる”重低音

 既に書いたように、HomePodはAirPlay経由で利用するスピーカーだ。従って、必然的に再生する音源はiTunesで買った/取り込んだ曲やApple Musicに登録されている曲、またはAirPlayに対応したiPhone/iPad、Apple TV、Macなどのアプリからの音になる。

 レビュー用に借りたHomePodで、最初に再生したのはSadeというグループの「Lovers Live」というライブ・アルバムに入っている「The Sweetest Taboo」という曲だ。

 聴き慣れている曲というのはあるが、特に理由はなく気が向いたからこの曲を選んだが、この選択は正解だった。遠くで鳴っている軽い雷鳴の音に続いて歓声が上がり、バスドラムのビートから始まるこの曲だが、このバスドラムのビートが胸に響いてくるのを感じた時点で、これまでのスマートスピーカーとは別次元の音質だとすぐに分かった。

 (音量を抑えていることもあってか)アリーナ席でスピーカーを目の前にして聞いているような空気の圧までは感じないが、それでもズンズンと身体を突いて響いてくる感じがあるのだ。

 iPod以降の時代に音楽を聴き始め、音楽をずっとヘッドフォンで聴いてきた人(ライブにもあまり行ったことがない人)にはぜひとも感じてほしい振動だ。

 筆者は音質にこだわったスマートスピーカーでは、Sonosの「Sonos One」を愛用していた。

 ビートルズの最近のリマスター版(9月27日には「Abbey Road」の50周年記念盤がリリース予定)を手がけているジャイルズ・マーティンが音質を監修し、有名なアビーロードスタジオのモニタースピーカー(つまり、音質の確認に使うMcIntosh製のスピーカー)の音質に近づけたというスピーカーで、2万円代と低価格ながら驚きの音質を実現している。だが、ベース音のこの迫力にはHomePodとの1万円の価格差を埋めてもあまりある違いを感じた。

 しかし、店頭で上の曲を試聴する際に注意してほしいことがある。というのも、なぜかHomePod本体に近づきすぎると、この重低音が身体に響いてくる感じがなくなるのだ。だから、試聴する時は本体から1~2メートルの距離を取ることをお勧めする。

 なお、HomePodは設置するとすぐに部屋の音環境を調べて最初の曲の再生開始から数十秒で音質を自動調整する機能を持つ。また、パワフルな重低音を生み出す仕組みについては公式Webページの情報を参照してほしい。

 最初に聴いた音源がちょっと古かったかと思い、いくつかこの2~3年以内に出てきた新し目の曲も再生してみた。HomePodに接続されたiPhoneやMacで、この記事を開き、このリンクをクリックすれば曲の一部を「試聴」できるはずなので、試してみてほしい。

 ここで驚いたのが、普段、ヘッドフォンで聴いていた時には重低音が響いていると思えたいくつかのビートの良い曲が、意外にも重低音があるにはあるが、それほど胸に響いてこなかったことだ。

 そういえば音楽というものは、その時代の聴視環境に合わせて音質を調整(リマスタリング)するものだと話に聞いた。現在の音楽の聴き方の主流はヘッドフォンだ。これでも重低音が得意なヘッドフォンであれば、耳的には迫力のある音に聞こえるのかもしれないと思った。だが、それ以上に普段はズンズンという振動でしかない重低音を、これだけきれいに描き分けているHomePodの低音の表現力にちょっと驚いた。

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最終更新:8/13(火) 18:59
ITmedia PC USER

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