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「大きな音でなければ“ヘッドホン難聴”にはならない」が間違っている理由

8/13(火) 7:30配信

Medical Note

健康な聞こえを保つことができなければ、残された人生はつまらないものになりかねません。「音楽を安全に楽しむためのセーフリスニング」と、「いつまでも音楽を楽しめる耳づくり」についてお話しします。【国際医療福祉大学耳鼻咽喉科教授・中川雅文/メディカルノートNEWS&JOURNAL】

◇ロックのライブで耳が“壊れた”?

「昨日、大好きなロックグループのライブに行ったんです。最前列の“特等席”が手に入って、サイコーのステージでした。でも、帰宅して静かな部屋にいて気付いたんですが、『キーン』って感じの耳鳴りがずっと続いているんです。それに、耳が詰まったような感じもします。もしかして私の耳、壊れちゃったんでしょうか?」。前夜の興奮の余韻もどこへやら……不安そうな表情で20代の女性が受診に訪れました。実は今、世界中で10代、20代の若者の難聴が急増しています。

◇若者の難聴が増えている原因

「音楽を安全に楽しむ??」
「音楽って危険なの!?」

このように思った方にこそ、今回の記事を読んでいただきたい。

若者の難聴の原因としては、以下のような点が指摘されています。

・ヘッドホンやイヤホンの使い方が正しくない
・ライブハウスなど、危険なほど大音量の場所に無防備なまま出向いている
・生活騒音や趣味の音楽でも、時間が長くなると耳の負担が生じる

――というように、私たちはかつてないほど難聴のリスクに直面しているのです。

「自分はそんなに大音量で音楽を聴いていないから関係ない」と思った方がいるかもしれません。しかし、耳への負担は、「音の大きさ」と「時間」の2つから生じます。大きくない音でも長い時間だと、大きな音と同じくらい危険です。

スマートホンや携帯型オーディオプレイヤーの普及により、ヘッドホンやイヤホンでいつでもどこでも音楽を楽しめるようになりました。しかしその分、私たちの耳は今まで以上に長い時間、音にさらされるようになっています。その結果、耳の負担も増えてきました。

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最終更新:8/13(火) 7:30
Medical Note

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