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「大きな音でなければ“ヘッドホン難聴”にはならない」が間違っている理由

8/13(火) 7:30配信

Medical Note

◇セーフリスニング なぜ必要?

世界保健機関(WHO)が2015年から「Make Listening Safe」という難聴予防活動を展開したのは、そんな理由からなのです。日本でもWHOと連携しながら独自の運動が展開されています。カスタムIEM(イン・イヤー・モニター=イヤモニ:使用者の耳型をとり外耳道にフィットするよう個別に作成した高性能イヤホン)の製造販売を手がけているFitEar社代表、須山慶太さんが旗振り役の“セーフリスニング”がそれです。

須山さんは、「ヘッドホンやイヤホンは、すっかりライフスタイルの一部になりましたが、(つけたままだと)危険を知らせるために大切な周囲の音情報が得にくくなります」「大きな音にも耳はしなやかに順応してくれますが、知らず知らずに音量を大きくしてしまっていることもしばしばです。長時間連続して大きな音量でリスニングを続けると聴覚へは大きな負担となります。ヘッドホンやイヤホンの正しい使い方や耳を休ませることの大切さを、多くの人に知ってほしい」とおっしゃっています。メッセージの詳細は、セーフリスニングのウェブサイト(http://safelistening.net/)で見ることができます。

ちなみに須山さんは、ロックコンサート会場で耳栓を頒布したり、安全なイヤホンの使い方を啓発するポスターを東京・秋葉原の各所に掲示したりと、積極的な活動をされています。

◇WHOとITUがガイドラインを作成

では、どれぐらいならば“セーフ”なのでしょうか。

WHOと国際電気通信連合(ITU)は2019年2月に連名で、安全な音量と聴取時間の上限についてのガイドラインを示しました。

ガイドラインに示された成人と小児それぞれの1週間の「音曝露許容量」は表の通りです。

このガイドラインは、

・週単位で考える
・大人と子どもで異なる基準とする(子どもでより厳しく)
・音圧レベルごとに基準を設ける
――と何歩も踏み込んだ厳しい基準となっています。

WHOの加盟国は遵守(じゅんしゅ)する義務があり、加盟国の1つであるわが国も早急にそのガイドラインに従った対策を講じなければなりません。

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最終更新:8/13(火) 7:30
Medical Note

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