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普天間飛行場の米軍機経路 日米両政府の合意が形骸化 防衛局「気象条件による個々の差異」 地元宜野湾市「多くが経路はみ出している」

8/13(火) 13:10配信

沖縄タイムス

 米軍普天間飛行場所属のCH53D大型輸送ヘリが沖縄国際大学に墜落して13日で15年が経過する。沖縄防衛局は事故を契機に日米両政府が再検討したヘリの飛行ルート(場周経路)の実態を調べるため調査を実施。調査結果を見ると宜野湾市内の保育園、小学校でヘリの部品が落下した2017年12月を含め、場周経路を逸脱する制度の形骸化が浮き彫りとなる。

 日米両政府は沖国大の事故を受け、07年8月に場周経路を再検討。病院や学校、住宅地上空を避けることや高度の維持などを定めているが、「できる限り」「必要とされる場合を除き」など米軍の裁量に任される面が大きい。

 航跡調査は場周経路を北側にはみ出し、交通量の多い国道58号や西海岸地域の上空を飛行する現状が明らかになっている。北部訓練場など別の演習場に移動する際は日米が合意した中城村内の二つのポイントを通過するが、浦添市など周辺自治体に飛行ルートが膨らむ例が目立つ。

 17年12月は緑ヶ丘保育園にヘリの部品、普天間第二小学校に窓が落下した。調査では普天間飛行場に隣接する普天間第二小学校周辺だけでなく、場周経路から離れた緑ヶ丘保育園の上空付近も頻繁に飛行した航跡が確認できる。

 防衛局は航跡調査について「全般的には場周経路に沿った航跡が確認できる。航跡は風向、風速といった気象条件などのため個々の飛行ごとに差異が生じる」との見解を示す。

 一方で、宜野湾市は「多くが場周経路をはみ出していることが確認できる」と指摘。場周経路の順守、違反のそれぞれの飛行回数が示されず、固定翼機を対象としていないことを踏まえ「普天間周辺の実態を示す調査とは言い難い」と改善を求めている。

 航跡調査は防衛局が09年度から通年で実施。09~16年度分の調査図をホームページ上で公表していたが、米側から公表への懸念が示されたとして17年度から過去分を含めて掲載していない。

 防衛局で調査図の閲覧は可能だが、調査結果をまとめた報告書は閲覧不可となっている。

最終更新:8/13(火) 13:10
沖縄タイムス

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