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対抗措置の応酬に発展=日韓対立、激化の一途

8/14(水) 7:08配信

時事通信

 元徴用工訴訟の問題を発端とする日韓両政府の対立は、事実上の対抗措置の応酬に発展した。

 韓国は日本の対韓輸出管理厳格化に屈せず、日本を標的に同様の措置を取ると発表。日本は徴用工問題で韓国が具体的な措置を講じなければ、さらなる対抗措置も辞さない構えをちらつかせる。1965年の国交正常化後最悪と言われる日韓対立は激化の一途だ。

 韓国産業通商資源省は12日、輸出管理の優遇対象国から9月に日本を外すと発表した。対抗措置ではないと説明したものの、日本による優遇対象国からの韓国除外の決定直後で、報復の意味合いは明らかだ。文在寅大統領は同日の会議で「経済報復には決然とするしかない」と強調した。

 韓国の強硬姿勢の背景にあるのは、文政権の外交姿勢を支える世論の支持だ。日本の植民地からの解放記念日「光復節」が15日に迫り、来春に総選挙が控える中、歴史問題を重視する文氏は日本に弱腰な姿勢を見せられない事情がありそうだ。

 ただ、過度な「反日」の動きは、観光などの人的交流にも影響が出て、輸出不振にあえぐ韓国経済にさらなる打撃を与える恐れもある。文氏は深刻な経済悪化を避けたいのが本音で、12日の会議で「感情的ではだめだ」と自制を呼び掛けることも忘れなかった。

 一方、徴用工問題での韓国側の歩み寄りを期待していた日本政府は猛反発している。世耕弘成経済産業相はツイッターで、韓国の措置を「何が根拠なのか全く不明だ」と批判。佐藤正久外務副大臣も、韓国が日本の措置を世界貿易機関(WTO)協定違反と批判してきたことを逆手に取り、「日本への対抗措置ならWTO違反」と皮肉った。

 経産省は韓国の措置が日本企業に与える影響を見極める方針だが、日本政府内では「対象品目は他国からも調達可能。痛くもかゆくもない」(外務省関係者)と強気の見方が広がる。このため、日本政府は韓国への圧力を維持し、譲歩を迫る従来の対応を続ける方針だ。

 さらなる対抗措置として輸出管理厳格化の対象拡大も浮上。日本政府は元徴用工訴訟で日本企業の韓国内資産が売却されれば、一部品目の関税引き上げなどに踏み切る構えも崩していない。外務省幹部は「誰かがタオルを投げ入れない限り、日韓対立は終わらない」と悲観的な見方を示した。 

最終更新:8/15(木) 8:37
時事通信

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