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摩訶不思議な構造のハブレス・ホイールで個性を強調 利便性や絶対的な性能だけではないカスタムバイクの楽しみ

8/14(水) 9:00配信

バイクのニュース

利便性や絶対的な性能だけではないバイクの楽しさ

 乗車人員や荷物の積載量などの観点から見れば、この世にある数多くの乗り物の中でもっとも実用性とかけ離れたバイクという存在、その中でも特に“実用”と最もかけ離れたものがチョッパーやカスタムバイクではないでしょうか?

個性溢れるハブレス構造を採用! CB100カスタムの正体とは?

 たとえば極端に伸ばされたフロントフォークや航続距離の見込めないコンパクトなタンク、カスタムのメニューによってはかつてのハーレー・ダビッドソンのように手でシフトチェンジ、足でクラッチ操作など、ある意味、性能の追求とは対極に思える装備とされた車両を見かけることも少なくありません。しかし、利便性や絶対的な性能だけがバイクの楽しさを左右するかと問われれば、それもまた違うでしょう。

 バイクというカテゴリーの中でもレーシングマシンの如くスペック上の数値や操作性を追求したものもあり、それらと比較すると“機械として間違っている”と思われるであろうチョッパーという乗り物ですが、この世の中にあるもののすべてが、正しければイコールで楽しいのかといわれれば、その限りではありません。

そうしたことを踏まえた上で考えれば、チョッパーの魅力のひとつには“ルックス”という要素があるのですが、ここに紹介するインドネシアのENNGGAL MODIFIEDによる一台も、驚きのアイデアと技術によって、かなり個性的な姿とされています。

ドーナツのような外観のハブレス・ホイール

 写真をご覧頂ければお分かりになると思いますが、ホンダCB100をベースにしたこのチョッパーは前後ホイールがハブレスとなっています。通常、タイヤが装着されるホイールは回転軸であるハブと外周であるリム、それを繋ぐスポーク部で形成されていますが、このマシンは、その前後ホイールをいわば巨大なベアリングのような二重構造の円筒形パーツで構成し、内部にテフロンコーティングを施した上で一箇所を固定することで可動。まるでドーナツのようにポッカリと穴が開いたホイールを具現化しました。

 なんとも摩訶不思議なディテールとなっているのですが、ともかく「オモシロイからやってみよう」「他にいないからやってみよう」というビルダーのEnggal Purna Praharaという人物の意志を強烈に感じさせるものです。

 車両のオーナーからベースであるCB100を渡され、インドネシアのカスタムショーであるKUSTOM FESTへ出展するに値するマシンの製作をEnggal Purna Praharaというビルダーは依頼されたとのことですが、数多くの個性的な車両が立ち並ぶ同ショーの会場の中でも、この一台が放つインパクトは強烈なものです。

 加えてショーの出展レギュレーションの中で「走行可能なバイク」であることが定められ、搬入日には採点を兼ねたテストが行われるインドネシアのKUSTOM FESTですが、このマシンも他に漏れず、このルックスでありながら当然、シッカリと走ります。ルックスを追求するという面からアートとして語られることが多いチョッパーという乗り物ですが、やはりバイクはバイク。そこは最低限度の走行性を確保すべきでしょう。

 ハンドメイドのエンジンやオリジナリティを感じる中型排気量のカスタムマシンを目にする機会の多いインドネシアのシーンですが、このマシンが象徴するように十人十色で違う個性が追求されている点も最大の魅力ではないでしょうか。

渡辺まこと(チョッパージャーナル編集長)

最終更新:8/15(木) 13:05
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