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《ブラジル》夏休み=少年サッカーの遠征続々と=中沢スポーツ教育センターへ=世界水準知り、一皮むけて帰る

8/14(水) 6:02配信

ニッケイ新聞

 日本の夏休みを利用して、少年サッカークラブチーム「クリアージュFC」(クリアージュスポーツクラブ足立=五十嵐正代表、東京都)と「ZIONFC」(林洋平代表理事、東京都)の2団体が遠征で来伯した。両団体はサンパウロ州アチバイア市の中沢スポーツ教育センター(Centro Esportivo e Educacional Nakazawa=CEEN、中沢宏一代表)を拠点に、当地のクラブチームとの対戦などを行い、サッカー王国・ブラジルで研鑽を積む。7日に両団体に取材を行った。

 クリアージュFCは丸茂敦監督らスタッフ4人と14歳以下(中学2年生)のメンバー39人で来伯。7月20~8月9日の20日間滞在し、当地チームとの対戦や交流、プロサッカーチームの試合観戦、コロニアのイベントにも参加した。
 丸茂監督(42、東京都)は4年間のブラジルサッカー留学経験があり「ブラジル人は本気のプレーの中で、挑発する一方、おどけてだます二面性がある」と特徴を説明。練習試合について「ブラジル人は日本の公式戦以上の真剣さで臨んでいた。あの熱量を感じ取ってほしい」と期待した。「チームのモットーは『応援される選手になる』。遠征も親の応援があってこそ。感謝を言葉にするのは簡単だが、子どもには行動で返せるようになってほしい」と目的を示した。
 主将の稲村青葉さんは「ブラジル人は身体能力が高く、演技で倒れて時間稼ぎをする狡猾さも合わせ持つと痛感した」との成果を語った。
 一方、ZIONFCは佐藤翔監督らスタッフ3人と小学5、6年生のメンバー10人で7日に来伯。18日まで滞在し、コリンチャンスやパルメイラスの同年代のチームと練習試合を行う。
 佐藤監督は「今のサッカー界では、16、17歳で初めて国際大会に出て海外の選手と試合するようでは遅い。今の年齢で経験することが、今後の成長のために重要だ」と力強く述べた。
 スペインに遠征経験があるメンバーの土屋康誠さんは「ブラジルで通用するのか思い切ってぶつかっていきたい」、陶山瑠偉さんは「ブラジルはドリブラーが多い印象。ブラジルで世界水準を確認し、一皮むけて帰りたい」と意気込みを見せた。
 CEENは1993年に設立。2面グラウンドと約200人が宿泊できる寮の他、広大な敷地にはトレーニングルームやリハビリ用プールなども完備。当時、高校を中退して海外へサッカー留学をするケースが多く、後の社会復帰が日本で問題化。中沢さんはバラ栽培で事業を成功させ、「教育に携わりたい」との考えから所有地内にサッカーグラウンドや施設を整備していた。
 それを知った日本のサッカー関係者が、中沢さんに「高校を中退せず単位取得できるサッカー留学制度」をお願いし、日伯サッカー交流制度が開始された。第1期は日本文理大学付属高校(大分県)の生徒23人を1年間受け入れた。生徒は寮で生活し、サッカーを学びながら当地の提携高校に通学。帰国後に他の生徒と同様に進級した。
 第3期受け入れの矢板中央高校(栃木県)は、後に全国的な強豪校にまで成長。CEENではこれまで約1200人の青少年を受け入れている。現在は日本の夏休みにあたる7、8月にクラブチームの短期遠征の受け入れを行い、サンパウロ州2部リーグのSCアチバイアの拠点としても使用されている。

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最終更新:8/14(水) 6:02
ニッケイ新聞

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