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ファン少なくても成立!?テクノロジーが変えるアイドルライブ

8/14(水) 12:09配信

ニュースイッチ

東名阪3会場同時開催。社内活性効果を見える化

 世界中のどこででもアイドルのライブを同時開催する技術基盤が整いつつある。インターネットを経由しても、遅延のない双方向通信環境がバーチャルユーチューバー(Vtuber)で実現した。ファンの数自体は少なくても遠隔技術で世界中から集めれば興業として成立する。インディーズのアイドルはコアなファンに支えられてきた。今後はコアが特別ではなく、コアが普通になるかもしれない。

 「いつも(画面の向こうに)いるのはわかってたけど、見えなかった。こんなにたくさんの人に応援してもらって。今後辛いこともあるだろうけどもう大丈夫」―。ハニーストラップ(774inc所属)の島村シャルロットはライブの最後のあいさつで泣くのをこらえ声を絞り出した。普段Vtuberは画面の向こうのファンを直接見ることはできない。初めてたくさんの観客を前にして声を詰まらせた。

 ハニーストラップはバルス(東京都千代田区)の双方向配信技術で東京と大阪、名古屋でライブを同時開催した。東名阪の3会場と収録スタジオを結び、リアルタイムな掛け合いを実現した。

 ライブ自体は、3会場を埋め尽くしたファンに圧倒され、みな緊張の中でのスタートだった。歌や掛け合い、ゲームを通してファンとの距離が近づいていく。歌の途中で1人がフリーズして動かなくなっても、計測し直し復帰すると会場が「おかえりー!」と応援する。遠隔操作であっても、身体がCGのアバターであっても、本人たちが目の前に存在し、会場と一緒にライブを創っている。

 ライブの遠隔技術は興業のハードルを下げる。バルスの林範和最高経営責任者(CEO)は「一度に5000人のライブ会場を埋められなくても、数百人の会場を全国各地で埋められれば興業として成立する」と説明する。

 チケットのもぎりやグッズの物販などもIT化した。グッズは事前に決済して、ファンは会場で並ばすに受け取る。会場にも在庫は用意するが、売り切るための苦労はない。

 林CEOは「最終的には会場にスタッフがいなくても、パソコンの遠隔制御だけで音響や演出を立ち上げる」と話す。コストやリスクを抑えて、会場運営の負荷を最小にする。ハニストの東京の会場になった池袋HUMAXシネマズ(豊島区)は、これを機にアイドルライブを増やす方針だ。興業の敷居が下がり会場は増えていく。

 アイドルにとってファンとの接点は広がっている。ネットのチャットや番組配信など、接触頻度を増やす環境は整った。一方向配信のメディアでなく、双方向のコミュニケーションを日常的に行うことができる。Vtuberなら仮想空間を構築しやすく、ヘッド・マウント・ディスプレー(HMD)でファンと空間や体験を共有しやすい。

 そしてCGのアバターは歳をとらない。ファンの数こそ多くなくても、しっかりと心をつかめばアイドルとして長く生きていける。林CEOは「これまでは歌えて踊れてトークが面白い、顔のいい人しか生き残れなかった。これは奇跡に近い。これからはアニメ制作が作家や作画を分担するように得意技を持ち寄って戦っていける」と説明する。

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最終更新:8/14(水) 12:09
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