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天皇陛下「おことば」、上皇さまから受け継ぐ思いと変化 保阪正康氏の見方は

8/15(木) 12:34配信

J-CASTニュース

 74回目の終戦の日にあたる2019年8月15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京・北の丸公園の日本武道館で開かれた。皇太子時代から折に触れて平和への思いを明らかにしてきた天皇陛下は初めて式典に臨席。戦後生まれの天皇として「おことば」を述べた。

令和初の全国戦没者追悼式で「おことば」を述べる天皇陛下

 19年4月に退位した上皇さまは1989年以来、「おことば」を述べてきた。戦後70年の15年から「深い反省とともに」という表現が、最後の臨席となった18年には「戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ」の一節が加わった。天皇陛下の「おことば」では、この2つの表現を含む内容の大半を踏襲。上皇さまの平和への願いを受け継いだ。

■「戦後生まれ」反映、変わった部分は

 「おことば」の文言は基本的には同じ内容だが、例外だったのは戦後50年と70年を迎えた1995年と2005年。 戦後50年の1995年の「おことば」では、これまでの「つきることのない悲しみを覚えます」が「深い悲しみを新たにいたします」に改められ、新たに「ここに歴史を顧み、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い」が加わった。戦後60年の2005年に大きな変化はなかったが、戦後70年の15年には「先の大戦に対する深い反省とともに」という表現が加わった。「深い反省」という表現は4年連続だ。

 今回の天皇陛下の「おことば」で明確な変化があったのが、「今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが」の一節の前後の表現だ。直前の「国民のたゆみない努力により」は、「人々のたゆみない努力により」になり、直後の「苦難に満ちた往時をしのぶとき、感慨は今なお尽きることがありません」は「多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります」になった。特に後者は、天皇陛下が戦後(1960年)生まれだという点を反映したとみられる。

 天皇陛下は皇太子時代の16年2月の誕生日会見で、上皇ご夫妻が戦後70年にあたる15年にパラオ、16年にフィリピンを慰霊のために訪問したことに触れ、

  「両陛下の平和を思うお気持ちの深さに改めて感銘を受けるとともに、そのお心を私たち次の世代がしっかり受け継いでいかなければならないということについての心構えを新たに致しました」

と述べていた。

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最終更新:8/15(木) 12:34
J-CASTニュース

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