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会計終了まで26秒! 超アナログ「からくり決済」。キャッシュレス時代にあえて「待つ」魅力

8/16(金) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

スマホをかざせば一瞬でピッ!と完了するキャッシュレス決済。あるいは、店員さんと一言も交わさず買い物できるセルフレジ。「お会計」のシーンが急速に効率化・無人化する中で、まったく異色の会計マシンが登場し、話題になっている。

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その名も「からくり決済」。約2000個の木工歯車を中心としたパーツで構成された、手作りの会計マシンだ。

右端の小箱の上に硬貨を置き、レバーをゆっくり下げると、硬貨が箱の中に落ちる仕組み。同時に、カタカタと歯車が動き出し、やがて前面にある8枚の板が1枚ずつ返り、ある文字列が現れる。最後に「チン!」とどこか懐かしいベル音が鳴って会計終了。この間、約26秒。

時間もかかる。手間もかかる。利便性とは真逆といえる斬新なコンセプトの会計マシンは、7月に東京・吉祥寺にオープンした「バツヨンビル」のコーヒーショップ内に設置され、8月に稼働する。オープン前に関係者向けに開かれたお披露目会では、「このためだけにコーヒーを買いに来たい」「外国人観光客にも評判になりそう」と大人も子どもも虜にした。

電気的な動きにはない魅力

世界で一つの「からくり決済」を手がけた作者は、栃木県在住の26歳、鈴木完吾さん。自宅にある一室を作業場とし、オーダーを受けてから4カ月かけてこの作品を作り上げた。

形状や動きが異なる約20種の歯車を組み合わせ、繊細な動きを生み出す「機構」を作り、複数の機構をさらに組み合わせて、「文字板を返す」「ベルを鳴らす」といった一連の動きを設計する。ベースとなる設計はCADソフトを使って計算するが、2000ものパーツが実際にどう動くかを試すシミュレーションをしようとすると、高性能のMacがフリーズしてしまうという。

つまり、最終的な動きは、鈴木さんの頭と手によって決定される。

「電気的な動きにはない魅力がある歯車を使ったからくりが好きです。求められた動きを実現しながら全体を左右対称の形に整え、意匠にもこだわりました」

穏やかながら、静かな炎を秘めるように語る鈴木さん。

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最終更新:8/17(土) 8:10
BUSINESS INSIDER JAPAN

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