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日本のインフラは遅れている!? マレーシア・クアラルンプールで見た充実の“二輪車専門駐車場”事情

8/16(金) 9:00配信

バイクのニュース

二輪車販売台数減少を招いた“駐車場の不足”

 2006年に施行された道路交通法と駐車場法の改正によって“日常のアシ”としての顔を失った日本の中でのバイクというもの……もちろん、通行の妨げになる迷惑駐車などは論外ですが、現実的に“二輪専用駐車場”の数が圧倒的に少ない点が我が国のバイク産業、その衰退の要因の一つとして挙げられるのではないでしょうか。

インフラが進むマレーシアの二輪車用パーキングスペース

 ここで個人的な経験を書かせてもらえれば以前、筆者(渡辺まこと)が東京の有楽町にバイクで出かけた際、駐車場の場所を近くの交番の警官に訊ねてみると「もっとも近くのバイク用駐車場は秋葉原です」という回答でした(現在では銀座など近場に多少の有料駐車場があるようです)。

 距離感の分からない方に説明させていただくと山手線で一駅とはいえ、約5キロ離れた場所にバイクを停め、徒歩なり、電車なりで再び目的地に向かう、などということは決して現実的ではありませんし、何より今の東京の都市構造ではバイクの機動性が発揮出来るワケがありません。

 実際、JAMA(一般社団法人 日本自動車工業会)の発表によると二輪車需要台数の推移は「02年度以降、07年度まで緩やかな減少傾向が続いた。その後、08年度は違法駐車取り締まりによる深刻な駐車場不足、09年度は排ガス基準強化やリーマンショックの影響を受け、08年度は548千台、09年度は425千台と大きく減少した」とのことです。こうした部分からも“駐車場の不足”はバイク業界にとって決して無視することが出来ない大きな問題です。

バイク駐車場のインフラが進むマレーシア

 一方で、バイク市場が成長を遂げている東南アジア諸国の一国、マレーシアでは街中で見るバイクの数と比例して我が国よりバイク駐車場のインフラが進んでいます。

 街中を歩くと多くのバイクが路肩に停められているのですが、決まった箇所に黄線で囲まれたパーキングスペースがあり、通常、駐車料金は無料とのことです。また歩道脇にある有料バイク駐車場や特定の敷地内の駐車場、ビルの地下にあるバイク駐車場も終日で価格は2RM(リンギット)。日本円に換算しても50円に満たないものとなっています。

 無論、街中を見ても無料、有料のパーキングが多く点在し、まさに市民のアシとしてバイクが活用されているのですが、指定場所ではない歩道での駐車は禁止。違反の場合は、20~50RMを徴収される上、車体にクランプが取り付けられるとのことです。

 その際は駐車違反を取り締まる市役所に出向き、違反金を納め、クランプを取り外してもらうそうなのですが、クアラルンプール市内を見る限り、多少、パーキングラインをハミ出していようが、あるいは極端に邪魔な形で歩道に駐車していない限り、あまり厳しく取り締まっている様子ではありません。そこら辺は良い意味でバイクに寛容なのではないかと思います。

 バイクが市民のアシとして機能し、活気溢れる雰囲気のマレーシア、クアラルンプール。世界4大メーカーが存在する日本の二輪車駐車場のインフラもキチンと整備されれば、我が国のバイクシーンも、きっと負けない活況を生み出せるのかもしれません。

渡辺まこと(チョッパージャーナル編集長)

最終更新:8/16(金) 14:47
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