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20年大統領選トランプ氏再選の可能性、景気鈍化に翻弄される恐れも

8/16(金) 16:34配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 2020年の米大統領選を前にしたリセッション(景気後退)入り確率の上昇は、再選を目指すトランプ大統領にとって脅威となりかねない。

こうしたシナリオはまだ不確実性が高いものの、野党民主党には政治的な追い風となりそうだ。同党はトランプ政権下でこれまで、ほぼ完全雇用の状態にある労働市場や最高値水準の株価、低インフレなどへの言及を避けてきた。

民主党の大統領候補者はその代わり、勤労者世帯には好景気の実感がないとして、所得格差の拡大のほか医療費や大学教育費の重負担に焦点を当ててきた。

しかし今週、一段と広範な景気減速の懸念が台頭した。14日の米株式市場では、S&P500種株価指数が一時3%近く下げ、ダウ工業株30種平均は800ドル安と年初来の大幅下落となった。米国債市場で10年債利回りが07年以来初めて2年債利回りを下回ったのが契機だ。こうした逆イールドは景気落ち込みの早期警報とされる。

世界的に製造業が減速に見舞われ、トランプ大統領が仕掛ける貿易戦争が成長の重しとなる中で、ブルームバーグ・ニュースの8月のエコノミスト調査が示す向こう1年間の米リセッション入り確率は35%に上昇した。

景気動向は選挙結果を予測する有益な手掛かりであり、リセッションは政権党に痛手となる可能性がある。過去1世紀を振り返ると、1992年と80年、32年の各大統領選で現職のブッシュ(父)、カーター、フーバーの3氏が再選を果たせなかった。いずれも政権発足後にリセッションに見舞われていた。

トランプ氏の場合、歴代大統領よりも経済動向はもっと重要かもしれない。40%台前半の支持率は既に現職として危険な水準にあり、他の大半の政策分野や指導力、人柄の面でも評価が低い同氏の支持率を何とか支えている主な要因は米経済の強さだからだ。

湾岸戦争が始まった直後の91年2月、ブッシュ大統領(当時)の支持率は調査会社ギャラップの世論調査で89%と驚異的な数字となった。しかし、失業率の数字が大幅に悪化した92年6月までに38%に低下し、大統領選直前の同年10月半ばには34%とさらに落ち込んで、ビル・クリントン氏に敗れた。

原題:Trump’s Re-Election Now at the Mercy of a Slowing Economy (1)(抜粋)

(c)2019 Bloomberg L.P.

Sahil Kapur, Reade Pickert

最終更新:8/16(金) 16:34
Bloomberg

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