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『スプラトゥーン』シオカラーズ(中の人)インタビュー。アオリ役keity.pop、ホタル役菊間まりに聞くシオカラーズの4年間

8/17(土) 13:02配信

ファミ通.com

文・取材:世界三大三代川、文・取材:堤教授

シオカラーズが語る収録、ライブ、『2』までの葛藤

 『スプラトゥーン』シリーズの人気を支え続けてきた、イカ世界の超人気アイドル・シオカラーズ。その歌声とパフォーマンス、強烈な個性でアオリとホタルは、多くの人々を魅了してきた。そんな彼女たちに命を吹き込んだのは、keity.popと菊間まりという、シオカラーズの面影を宿したふたりのアーティスト。『スプラトゥーン』、そして『スプラトゥーン2』の4年間で生まれた、数々の制作秘話をじっくりと訊いた。


・『スプラトゥーン』シリーズインタビュー記事まとめ


・keity.popさんTwitter(@keitypop)

・菊間まりさんTwitter(@mkikuma)

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難航したイカ語のボイス収録


――『スプラトゥーン』1作目の発売前ですが、まずはシオカラーズ役がどのように決まったのかをお聞きできますか。


菊間もう4年前の話ですね。私もkeityさんもオーディションで選んでいただいたので、お互いのことを知らなくて。だから、レコーディングのときに初めて会ったんだよね?

keityそうそう。シオカラーズのボイスのレコーディングの日に初めて会って。オーディションは違う時間帯でしたし、そもそもふたり組っていうことも知らなかったんです。何人受かるとか、どういうゲームかも。


――ゲームに関するオーディションとは聞いていたんですか?


keityはい。ただ、そのときは任天堂さんのゲームということすら明かされていませんでしたね。オーディションに行くときに「場所は任天堂です」って聞かされて、驚いたことを覚えています。

菊間オーディションは、謎の呪文が書いてある紙が渡されたんですよ。驚きながらもしばらく読んでたんですけど、理解できない。音符も書いてあって「これを歌ってください」と言われたんですが、これは頭で理解しようとしちゃダメなんだろうと思って、最後はオーディションということを忘れて楽しく歌ってました。ファミコンのときから任天堂さんのゲームをたくさん遊んできていて、その任天堂さんのスタジオで歌っている、っていうのはスゴいことだし「楽しんだもの勝ちだな」なんて思いながら歌ったのを覚えています。


――オーディションの時点で、イカ語のセリフや歌詞が渡されていたんですね。



keityそうなんです。見たことない言葉で、スタッフの方に「わからないと思いますが、やってみてください」と、言われるがままにしゃべったり歌ったりしてました。

菊間感じるがまま、みたいな感じだったよね。わかる。

keityそれが楽しいというか、緊張しなかったというか。「洋楽を歌ってくれ」とか言われると身構えますけど、イカ語だったから構えようがなかったんです。で、そのあとに「オーディション通りました」と言われたときには、「あっ、あれでよかったんだ」って思いました。

菊間私も「よっしゃー!」みたいな感じじゃなくて、「あ、そうなんだ」っていう驚きの部分が大きかったです(笑)。

keityその後、改めて収録に行ったら、先にまりさんがいらっしゃって。それが初めて会ったときですね。しかも、『スプラトゥーン』の開発陣がずらーっと座っていらっしゃったので、とても緊張しました。そのときに、初めてシオカラーズのビジュアルや世界観を知ったんです。スタッフの方からゲームの説明を受けているときに、「『マリオ』と肩を並べるゲームにしたいんです」って言われたときは、ものすごい気合を感じて、「私はいまものすごいムーブメントの中にいるのかもしれない」と思いました。

菊間ワクワクしたよね!

keityそれで、いざ収録ってときに、またわけのわからない言葉が書かれた紙を渡されたんです(笑)。初日は歌じゃなくて、ボイスの収録でした。

菊間ボイス収録は、本当に難しかったです。

keityスーパー難しかったです(笑)。


菊間使ったことない脳の部分を使う感じで、汗だくでした。

keityだから、まりさんとははじめましてだったけど、ふたりで結託して収録に臨んでいました。収録していないほうが隣りで見守ってたり。

菊間その収録自体がおもしろくて、手を叩いて笑ったりもしていました。

keity「いまのよかったね!」とか言って、いま考えると何がいいか悪いかなんてあんまりないと思うんですけど(笑)。みんなで大真面目にやってました。その日は、心地いい疲れで帰っていきましたね。でも、収録の日は毎度ものすごい天候だったんですよ……。記録的大雨とか大雪とか、風で電車止まっちゃうとか。なんか天候に妨げられるんですよね。

菊間何か試練が立ちはだかるようなイメージで(笑)。その後、歌の収録は、ボイス収録の1~2週間後くらいにあって。歌は、あらかじめ譜面を渡されて、練習しておいてくださいと言われていたんですが、歌詞はやっぱり謎の呪文で……。理解できないから、ひたすら暗記するしかありませんでしたね。



――仮歌(別の人が歌ったデモ音源)などはあったのでしょうか?


keityありました。藤井さん(藤井志帆氏。『スプラトゥーン』のシオカラーズなどの曲を担当)が歌っている仮歌で、「ああ、こういうふうに歌うのか」と。

菊間すばらしいアイドルボイスで。仮歌以外にもたくさん資料をいただきましたが、曲を覚えるのはかなり難しかったです。


――言葉を意味として、とらえるのが難しいですもんね。では、収録は難航を?


keityいえ、それが歌はほぼ一発オーケーでした。「最高の歌を歌ってやるぜ!」って気合を入れて臨んだら、あっさり「オッケーです」って言われて(笑)。

菊間keityさんの気合がすごくて。スタッフさんから、アオリちゃんは、ある洋楽の超有名歌手のイメージでお願いします……って言われてたみたいで、当日やってきたkeityさんががっつりその歌手まんまのメイクだったんですよ。

keity形から入るタイプなんで!

菊間ピンクのミニスカートでカッコよかったです。

keityブーツもピンクのマーチンにして。もともとピンクが好きだったんですけど、私の姿を見たまりさんが驚いてたのを覚えています(笑)。

菊間かなり圧倒されました。見た瞬間に「やるなー!」って思いましたよ。


――菊間さんも収録は順調だったんですか?


菊間そうですね。でも、ホタルちゃんは、演歌のような歌いかたで、“こぶし”を入れてくださいと最初に言われて。そういった曲は、歌ったことがなかったので、その日から民謡を聴きまくって、皿洗いの最中までずっと歌う、みたいな生活をして(笑)、とにかく“こぶし”の入れかたを練習しましたね。

keityすごかったですよ。レコーディング当日までまりさんの歌を聞いたことがなかったんですが、「民謡ひとすじでやってきました!」みたいな貫禄がありました。どうやってそこまで仕上げられたのかなって、すごくびっくりしましたね。

菊間必死でしたね。有名な演歌歌手の曲をめっちゃ聴きまくってました。


――なるほど。でも、歌詞の意味がわからないと、歌の中で感情を込めるのが難しいような気がしますが……。


keityそうなんです。だから、歌詞の意味とかは考えずに、前作の『スプラトゥーン』のときは、ありのままに歌ってました。

菊間私は“こぶし”を回せ回せ! ってなってました。


――(笑)。YouTubeで見られる収録風景では、楽しそうな様子が印象的でした。



keity歌は、一気にたくさん録りましたね。

菊間4~5曲かな?

keity最後、私めっちゃハイになってました。

菊間ひっかかることもなく、とにかく楽しかったです。


――最初のイカ語のハードルを乗り越えてからは、スムーズだったわけですね。


菊間そうですね。ボイス収録でちょっと免疫が付いたのかもしれません。そこで、なんとなくニュアンスがわかって。

keityレコーディングがかなり順調に進んで、ものすごく早く終わって、そのあとふたりでファミレス行って、めっちゃ話し込みました(笑)。


――ちなみに、じつはシオカラーズだけでなく、おふたりがタコゾネスの声を担当されていたとお聞きしました。


keityそうなんです! じつは私たちなんです。



――いつ録られたんですか?


keity最初のボイス収録のときですね。私たちがまだ猫かぶりあってるとき(笑)。スタッフさんから「イカは終わりましたが、じつはこういうキャラクターもいるので、ちょっとだけやってもらってもいいですか」と言われて。そこで、アオリちゃんたちとは違う「うおー!」みたいな声を出したりして。そこから恥ずかしいという気持ちはなくなりました。

菊間その日最後の収録だったので、ノドが潰れるほど声を出してましたね。ふつうのタコゾネスがkeityさんで、デラタコゾネスが私なんです。デラタコゾネスはけっこう野太い声で。笑いかたも「うふふ」じゃなくて、「うっふっふ」みたいな。いまさらですが、改めて聞いて違いを感じてみていただけるとうれしいです。


みんなが想うそれぞれのシオカラーズ
“アオリvsホタル”ラストフェスが生んだ余波


――とくに思い入れが強い曲、好きな曲は何ですか?


菊間心をわし掴みにされたのは『シオカラ節』です。マイナーから入るあのカッコいいサウンドで、初めて聴いたときからこれはしっかり歌いたいって思って、とくに力を入れました。



――「『シオカラ節』は、ヒーローモードのこういう場面でかかる曲なんです」といった説明はありましたか?


菊間いえ、まったく受けてません。だから、ゲームで『シオカラ節』がかかるシーンに差し掛かったときは、全身鳥肌、目から涙で、夜中にひとりで大騒ぎしちゃいました(笑)。ゲームで初めて『シオカラ節』を体感したのは、ユーザーの皆さんといっしょなんです。本当に感動しましたね。


――ヒーローモードの終盤は、歯応えもありましたし、感動もひとしおですよね。


菊間そうなんです。私には難しくて。だからこそ、クリアーしたときの達成感や感動はすごかったです。そのあとに『マリタイム・メモリー』が流れたときにも涙が流れました。

keity私がいちばん好きな曲は『マリタイム・メモリー』です。シオカラーズはこういう感じの曲もいけちゃうのか! って感じで、すごく好きです。


――『スプラトゥーン』の発売後、ソロ曲(『トキメキ☆ボムラッシュ』と『スミソアエの夜』)の追加がありましたが、こちらのレコーディングはいかがでしたか?


菊間曲の難度がすごく上がった印象でしたね。

keity『トキメキ☆ボムラッシュ』の収録のとき、私は臨月だったんですよ。お腹の子といっしょに歌ってました。


菊間ホタルちゃんの『スミソアエの夜』とは対極の曲で、めっちゃかわいかったです。「これぞアオリちゃん!」って思いながらレコーディングを聴いてました。

keity『スプラトゥーン』の収録から少し間があったので、アオリちゃんの特徴を思い出しつつ、とくに何も練らずに私の素のままで歌ったら、そのままOKをもらいました。歌い手としてテクニックに走りたくなるんですが、アオリちゃんの歌はいつも私のしゃべりかたそのものという感じなんです。あとレコーディングの後に、作曲をされた藤井さんから、「keityさんの歌声が入って、この曲がすごくしっくり来ました」と言ってもらえてよかったです。


――菊間さんの『スミソアエの夜』はいかがでしたか?



菊間これまで以上に民謡テイストで、スローな曲だからこそ見せ場がいっぱいあって。そのよさを裏切るわけにはいかないので、どこで盛り上げるかを緻密に計算して歌いました。何週間か家でシミュレーションして、ダメだったら直してもらおうと思ってたんですが、この曲もほぼ1発でオーケーが出て。私の中にあるホタルの色と言うか、キャラクターや歌いかたを汲み取ってくれたんだと思います。そもそもソロ曲が出ると思っていなかったので、うれしかったし、絶対に成功させたいと気合を入れて臨みましたね。


――ユーザーも追加曲があると思っていなかったでしょうし、反響も大きかったですね。続いて、『スプラトゥーン2』での収録もお聞きしたいのですが。


菊間『スプラトゥーン2』の収録は怒涛のようでした。でも、その前に私たちにとってはものすごい大きなイベントとして、『スプラトゥーン』のラストフェスがあったんですよ。


――ああ! “シオカラーズ国民投票! アオリ vs ホタル”ですね。



菊間そう。あのときの我々は、もう気が気じゃなくて……。ふたりで手を取り合って「どうしよう」って言ってました。フェスで投票されることを知らなくて、皆さんと同じタイミングで情報を得たわけですよ。しかも、ホタルちゃんが勝っちゃって……。

keityわかってたよ! ホタルのほうが人気だってことは(笑)。

菊間いやいや(笑)。アオリちゃんは小学生の人気とかスゴいじゃない! で、そこでちょっと気持ちを揺さぶられたところに、『スプラトゥーン2』の発売に向けて、公式Twitterでふたりのストーリーがアップされ始めて。私たちもそれを見て、いろいろ知っていくわけですよ。それで、「もしかしたらもうアオリちゃんは出ないんじゃない?」ってふたりで話したりして。

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keity「私のことは気にしないで、まりさんだけでもがんばってください!」って言ったこともありましたね(笑)。

菊間本当に毎日ドキドキしていたんですよ(笑)。そんなときに、ついに任天堂さんからお声がかかって、『スプラトゥーン2』のお仕事の説明を受けるんですが、そこで初めていろいろなことを聞いて。そこで涙が出るくらいホッとしましたね。「うわー、そういうこと?」みたいな。

keityニュースは別のキャラクターがやりますとか、アオリちゃんがボスになりますとか、聞くものすべてが衝撃的で。「シオカラーズは人気が落ちちゃったのかな?」と思っていたんですが、むしろ「国民的な人気で殿堂入りのような扱いです」と言われて、すごくホッとしました。

 ただ、そういったことを知っていく中で、私たちとスタッフの方々だけでなく、ファンの方のあいだでも、それぞれのシオカラーズ像ができあがっていたことがわかったんです。現実の2年と『スプラトゥーン』の2年、みんなの2年で、シオカラーズがどういうキャラクターに成長していたのか。みんなが納得する『スプラトゥーン2』のシオカラーズに寄せていく作業が、本当にたいへんでした。

 ボイスの収録も、前作より任天堂さんの熱量がすごくて、ストーリーをマンガにしたものを見せてくれたりもしたんですが、どう演じるべきかをすごく悩みましたね。


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菊間苦しんでたね。

keity前作よりもアオリちゃんの感情が強く出ていたので、求められるハードルがとても高くて。しかも、それがイカ語だから、より難しい。前作で一度録ったものも、もう一度録り直したりしました。

菊間私はそこは見ているしかできなかったんですが、がんばれがんばれって思いながら聞いてました。


――なるほど……。前作のゼロからスタートだったものから、大きな人気を獲得した作品になったこともあって、影響が大きかったわけですね。


keity各キャラクターにみんなが思い入れを持っていて。本当にすごいレコーディングでした。一生忘れられないくらいの。


――歌のほうもたいへんだったんですか?


keity歌もすごかったです。

菊間歌のほうが感情が爆発したよね。不安だから朝練をしようってことで、ふたりでカラオケに集合して、何回か歌ってから収録に向かったんです。ストーリーがストーリーですから。アオリ対ホタルと4号、あの躍動感をどう出そうか、みたいなことを検討しました。

keityあ、でも収録は『あさってColor』からだったよね。


菊間そうだった。ふたり仲よく笑顔で歌えたんですけど、その後からがすごかったんです。『ボムラッシュの夜』で、先にkeityさんが録っているのを見て衝撃を受けました。

keityあの曲は、イカとタコのあいでだ苦しんでいるっていうイメージで、必死で歌って。

菊間keityさんの声の表現力がすごくて、テクニックも含めて圧倒されましたね。

keityでも、正直「こういうテクニックを使おう」とか、そんなことは1ミリも考えていなくて。ただもうアオリちゃんとして歌う、“アオリちゃんを憑依させる”っていう言葉がいちばん正しいかもしれません。収録時の記憶もほとんどないですから。

菊間とにかくすごかったです。それを見て、私も感情が爆発してしまって……。

keity私のレコーディングが終わって、スタッフの方から「いま憑依してたね」って言われたくらいで、終わった後放心していたんです。そうしたら、今度は「いまブースにいるのホタルちゃん本人だよね?」っていうくらい、まりさんのすごい歌声が聴こえてきて。まりさんは、ほぼ泣きながら歌ってましたね。その1発目の歌声を聴いて、全員でこれしかないって話していたんですが、まりさんはこだわりがすごくて、その後も何回か録り直していました。

菊間感情を抑えられないのはプロとしてはどうかと思うんですけど、そのときは抑えきれませんでしたね。いま思い出しても泣きそうです。

keityエモかった。相当エモかったですよ。

菊間“アオリちゃんを助けたい”っていう一心で歌いました。こんなに苦しいレコーディングはないってくらい、気持ちを上げた状態で歌ったんですよね。しかも“こぶし”をいれなきゃいけない。ある種、いちばんたいへんなレコーディングでした。


――おふたりとも気持ちの入りかたが尋常ではなかったんですね。


keityそれで、最後に『濃口シオカラ節』のターンになって、完全に私たちの力を出し切ったんです。

菊間もう「私たちって無敵だよね!」って感じで、すべてを吹っ切って歌えました。

keity歌い終わった後、抱き合ってふたりで泣いちゃいましたね。

菊間スタッフの皆さんも泣いてたから、誰もそのときの写真撮れなかったんだよね(笑)。みんなの気持ちがひとつになった瞬間でした。


現実に現れるシオカライブ
“中の人”の発表。そして、世界中での大反響へ


――レコーディング中の動画の公開と合わせて、アオリとホタルの“中の人”が発表されましたが、そのときの反響はいかがでしたか?



菊間まず、名前を出してもらえるって思ってなかったんですよ。

keityずっと秘密なのかなって思ってましたね。誰にも言えなかったので、友だちに「『スプラトゥーン』おもしろいよ、シオカラーズっていうキャラがいて……」みたいなことを言われても、「そうなんだ。ふーん、かわいいね」って感じで返してましたし(笑)。

菊間娘にはどういう仕事なのかを説明していたんですけど、「学校で絶対に言っちゃダメ!」と止めていて。そうしたら、ある日スマホが鳴り止まなくなったんです。「なんだろう?」と思って開いてみたら、Twitterのフォローの通知で。それまでフォロワーは200人くらいだったのが急増していて、何か個人情報が漏れたのかと思ったんですが、そのあとkeityさんから「私たちのことが発表されてますよ!」ってメールが来て、そこで理解しました。

keity私のほうも、Twitterが大暴れしていたんです。私たちのことが発表されたこともTwitterで知りましたから(笑)。知り合いもびっくりしていて、「あれってkeityちゃんだったの?」って言われたりもしました。



――音楽業界でプレイされている方も多いですからね。そこからは胸を張って言えるようになったと。


菊間子どもにも「言っていいよ」って伝えました(笑)。楽しかった仕事なだけに、みんなに共有したいという気持ちもありましたね。


――(笑)。その後、シオカラーズのライブも行われましたが、現地でご覧になりました?



菊間はい。めちゃくちゃ感動しました。

keityふたりで、「シオカラーズがそこにいるぞ! 何だこの技術は!」ってビックリしてました。

菊間出てきた瞬間、会場全体がビリビリってなってたよね。

keity私たち自身、シオカラーズの大ファンなので、生で見られたことに感動しつつ、「彼女たちはこんな舞台まで上り詰めたのね」みたいな親のような感情も湧いてきて。そして、泣く。

菊間泣いてたね。ふたりとも大号泣してました。


――関係者も泣いている方が多かったです。


菊間シオカラーズのライブが観られるって、想像もしていませんでしたから。

keityとにかくすごかった! アレンジもよくて、大興奮でした。

菊間あと振り付けもよかったですね。しっかりと踊ってるのを観られてよかった。

keityMCもかわいかった!


――その後、海外でもシオカライブをやって、ハイカライブではテンタクルズと共演もして。



keityたとえば、シオカライブがシオカラーズの新人賞を取ったときだとしたら、ハイカライブのときは「ワールドツアーも終えて、ふだんはドームで演ってます」みたいな貫禄を感じましたね。最初にテンタクルズが出てきたときは、「ライブ感強いし、やっぱカッコいいな」って感じで観ていたんですが、シオカラーズの大物っぷりにも驚きました。

菊間「どうもお待たせしました、我々がシオカラーズです」みたいな(笑)。

keityそう(笑)。しかも、最初からは盛り上げないみたいなところもめっちゃカッコよくて。『あさってColor』でしっとり始まったりと、観客ののせかたも一流になってた。そんな余裕を感じて、すごいって思ったのを覚えています。ライブでも玄人感を感じましたね。


――観客も「待ってました!」とばかりに大きな歓声があがりました。


菊間私たちも肌で感じていました。


――ちょっとお聞きしたかったのですが、おふたりにとってシオカラーズの楽曲は、ご自分の曲を聴いている感覚なのでしょうか? それともほかのアーティストの曲を聴いている感覚に近いのでしょうか?


keity『スプラトゥーン』1作目のころは、シオカラーズはシオカラーズという感じで俯瞰して観ていました。でも、ソロ曲あたりから、ホタルもアオリも、私たちの声にかなり寄ってきていると感じたんですよ。声にかけているエフェクトが減ったのかどうかはわからないんですが、だんだんとシオカラーズにリンクするというか、わりと自分の歌だなって感じるようになってきました。

菊間私は、なんとなく「いまのは私の声っぽいな」とか思うところはありつつも、自分の分身というわけではなくて、ホタルちゃんはやっぱりホタルちゃん。でもちょっと力を貸せたかな、くらいの認識で見ています。「このセリフには聞き覚えある」、「この歌はたしかに歌ったぞ」みたいな。それが『スプラトゥーン2』では、自分の声だなって認識するところが増えたようには感じています。



――おふたりの中でも段々と変化があったわけですね。では、おふたりはアオリやホタルと似ていると感じる部分はあったりしますか?


keity私は、まりさんはホタルちゃんっぽいなって思いますし、私はホタルちゃんっぽくないとも思います。菊間さんは見ての通り、めちゃくちゃしっかりしていて、どんなタイミングでもどのレコーディングでも頼りきりなんです。お姉さんっていうか、引っ張ってもらってます。そういうのもあって、私はアオリちゃんに似ているのかもしれません。最初はアオリちゃんの性格までは知らなかったんですけど、私はピンク好きだし「ピンクだ、わーい」くらいの感じだったんですけど(笑)。

菊間もう、その感覚がアオリちゃんと同じだよね(笑)。

keityTwitterでも、ファンの方から「いまのツイート、めっちゃアオリちゃんぽいです!」みたいなことも言われます。最初は「そうかな?」くらいに思ってたんですが、いまでは「確かに似てるのかも」って感じてます。

菊間ファンの方の気持ち、わかる気がします。物事の考えかたや、アーティスト気質なところでアオリちゃんとkeityさんはすごく似ていると思いますね。

keityまりさんは、レコーディングでもプランをすごく練ってるというか、いろいろなことを綿密にやるタイプだよね。そこもホタルちゃんっぽいかも。私は、けっこう勢いでやっちゃうタイプなんで……。

菊間臆病なので、自分がある程度納得しないと世に出せないっていうのがあるんですよね。でも、ホタルちゃんほど、しっかりはしてないと思うけどなー、私。

keityいや、しっかりしてます!

菊間ありがとうございます(笑)。ホタルちゃんって、たまにおかしなことをやるじゃないですか。ちょっと天然ぽいというか。そこは共感できる気がするんですよね。私も、みんなが目を丸くするようなことを言ったりやったりしてるみたいなんで……。


――お話を聞いていると、ホントにシオカラーズのふたりそのままという気がします(笑)。


keityどんどん寄ってきている感じもあります。向こうが寄っているのかこっちが寄っているのかわからないですけど。そういうところも、最初のオーディションのところで任天堂のスタッフさんに見ていただいていたのかなーって思ったりもしますね。


――そうだとしたら、それはすごい観察眼ですね……。


菊間ここまで計算して? はー、すごい……。


おふたりがよく使うブキ、遊ぶモードは?


――『スプラトゥーン』でおふたりがよく使うブキは何ですか?


keityアオリちゃんと同じで、わたしはローラーが好きです。いちばん使っていて楽しいので。


――ローラーの中では、何を使いますか?


keityローラーは全部買っていて、いろいろ使い分けています。みんなが前線にいるとき、塗り残しを塗っていくのが大好きなタイプで、あんまり倒したりはしないですね。塗るのが好きなんです。

菊間わかるー! 私が好きなブキはホタルちゃんと同じでチャージャー……ではないんですねぇ。むしろチャージャーが苦手です(苦笑)。いちばん好きなのは、ほどよく塗れて攻撃できるプロモデラーです。私も塗り残しを許さないタイプなので、後からついて行きつつ振り向きながらブワーッとまわりを塗っていくんです。私には、ローラーじゃちょっと遅いんですよね。走りながらあちこち塗って、敵が来たら隠れて撃つみたいな立ち回りをしています。1作目からプロモデラーひと筋です。


――遊ぶルールはナワバリバトルがメインですか?


keityふたりで遊ぶときはよくサーモンランで遊んでます。

菊間勝ち負け関係なく、バイトするのが好きなんです。Twitterで「よしスプラやるぞ!」ってつぶやいたら、「私もやる!」ってkeityさんからLINEが来たりして。しゃべりながら遊んでますね。


――バイトの成功率はいかがですか?


keity一気に来られるとちょっと……。

菊間そうね。敵によりますね。グリル3体はキツい!

keityでも楽しい。

菊間楽しいよね! keityさんとか、知ってる人と遊ぶともっと楽しくなりますね!

最終更新:8/17(土) 15:06
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