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星稜・奥川、延長14回165球23奪三振「あきらめそうなところもあった」…智弁和歌山倒し8強

8/18(日) 5:57配信

スポーツ報知

◆第101回全国高校野球選手権大会第11日 ▽3回戦 星稜4x―1智弁和歌山=延長14回タイブレーク=(17日・甲子園)

 星稜(石川)のドラフト1位候補右腕・奥川恭伸(3年)が、令和初のタイブレークの末に延長14回23奪三振と快投。参考記録ながら、73年の作新学院・江川卓が延長15回で奪った数と並んだ。智弁和歌山との優勝候補対決で右足をつりながら、最速154キロをマークし、3安打1失点(自責0)で165球完投。福本陽生内野手(3年)のサヨナラ3ランを呼び、準優勝した95年以来、24年ぶりの準々決勝進出を決めた。8強が出そろい、18日の準々決勝では仙台育英(宮城)と激突する。

 精魂尽き果て、奥川はイスに腰掛けた。「タイブレークでも点数が入らなくて、自分もバントミスがあって。あきらめそうなところもたくさんあったけど、自分を鼓舞してやれたのが、去年からの成長かな」。延長14回で23K。怪物・江川の数字と肩を並べた。14回無死一、二塁で自らのバント失敗の直後、福本がサヨナラ左中間3ラン。「入っていると思っていなくて、スコアボードを見て分かった。やっと終わったな」。智弁和歌山の黒川主将に「日本一を取ってくれ」と声をかけられ、涙がこみ上げた。

 2回から4回にかけての6者連続を含め、9回まで17奪三振。10回までは毎回で奪った。タイブレークでも球威は衰えない。「金属バットの反発なら、強い打球がいく」。13、14回とも送りバントを許さず、三塁で刺した。13回の2者連続など3球三振は11個。「全然省エネじゃない。そういう場面もたくさんあったので、狙った結果、取れたのでよかった」。強打の名門相手に3安打1失点。延長以降は無安打にねじ伏せた。

 スライダーに、144キロのフォークを交え、終盤は直球で圧倒した。「ここ3試合では一番よかった。途中から指にかかる感覚をつかめた。最後もいい力みだった」。11回の126球目、134球目など最速154キロを5度マーク。165球のうち81球の直球は平均150キロ。毎回の53球で150キロ以上を叩き出した。初戦の直前に控え捕手・鈴木快明(3年)のミットを突き破っていた真っすぐが、8強の壁も打破した。

 11回に右ふくらはぎがつり、給水。12回の前にベンチ裏で横になり、マッサージ、ストレッチと治療を受けた。「足を上げたときにピリッと来る感じ。でも、問題なかった」。昨夏2回戦の済美戦で同じ部位がつり、4回降板。延長13回の逆転サヨナラ満塁弾に泣いたが、最後の夏は同じタイブレークの劇弾に笑った。

 相手打線に「ずっと怖かった」と漏らしたが、魔曲「ジョックロック」など吹奏楽の圧力にも胸を躍らせた。「曲に合わせて楽しもうと実行できた」。79年夏、箕島に延長18回の死闘で敗れてから40年。石川勢として夏6戦全敗だった和歌山勢に初めて白星を挙げた。

 18日の仙台育英との準々決勝は連戦になる。林和成監督(44)は「どこまで回復できるか。やれることをやって、朝の状態を見たい」と語り、奥川は「監督さんが決めること。投げろと言われれば投げたい」と言った。甲子園史に残る快投でも、「80点」と自己採点。「100点は自分の中で一生ない。まだまだやりたいことがたくさんある」。初戦から25回1/3で自責0を継続。令和初の聖地に伝説を刻む。(山崎 智)

最終更新:8/19(月) 9:13
スポーツ報知

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