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金魚を素手で持つと「やけど」させてしまうって本当?…お世話で注意したいこと

8/17(土) 17:00配信

まいどなニュース

夏祭りといえば、金魚すくいですが、お家に持ち帰った金魚を水槽に移し替えたり、いろいろとお世話する間に、思わず手で持ったり、さわったりしてしまうことってありませんか?…もしかしたら、それって金魚に大きな負担をかけているかもしれません。人間が素手で金魚を持つと、金魚が「やけど」を起こす可能性があるそうなんです。

【図】人間と金魚…体温の温度差がやけどにつながるといいます

地域に金魚の生産者が多く、サイトでも金魚の情報を発信している、埼玉県の水産研究所の担当者に聞きました。

―人間が金魚を手で持つだけで「やけど」だなんて…。本当でしょうか。

「はい。人間の手は36~38度くらいの温度がありますが、金魚は変温動物で体温は水温とほぼ同じです。もしも20度くらいの冷たい水の中にいた場合、手との温度差が20度くらいになることがあります。この温度差のため、金魚に低温やけどのような症状を引き起こしてしまう可能性があります。そのために、弱って死なせてしまうこともありえます」

―ちょっとうまくイメージできないのですけど…

「体温プラス20度ですので、人間でいうと60度くらいのものを押し付けられた感覚を金魚が受けていると思っていただければ…」

―そう考えると大変そうですね。自分に置き換えると、数秒だったら大丈夫かもしれませんが、長い時間になるといやです…。

「手と金魚の温度差がポイントですので、金魚をさわる必要があるときには、手を十分に冷やしたりしたほうがいいかもしれませんね」

   ◇  ◇

金魚の養殖が盛んな奈良県大和郡山市にある郡山金魚史料館の館長・嶋田輝也さんによると、金魚の仕分けの際に、網では金魚を痛めることもあるため、手ですくうことがあるそうです。ただ、手の温度は事前に氷水などで下げるほか、感染症の予防などから、ゴムの手袋も欠かせないといいます。金魚が小さい間はあさりやはまぐりの貝殻をはしで持ち、すくうこともあるそう。金魚の健康を考えれば、極力さわらないようにしたいといいます。

ところで、金魚すくいから持って帰ってきた金魚。長生きさせるには、どうすればいいのでしょうかね?…ふと嶋田さんに聞くと、ずばりこんな回答が返ってきました。

「それ以前の話です。金魚は生き物なのだから、衝動買いをしないこと。飼う準備ができてから、金魚すくいに挑戦してほしい」

…ああ!そうですよね。でも、ごめんなさい…お祭りの刹那にかまけて、無計画に金魚すくいしちゃったこと、私はあります…。家に帰ってからあたふたしてしまったり。

ちなみに、金魚を育てるのに一番大切なのは「水づくり」だといいます。金魚を飼っていると、水槽の中に金魚の排泄物を吸収・分解してくれるバクテリアが繁殖し、水をろ過するエコシステムができてくるそうですが、専門家の人たちが金魚を飼うときには、事前に魚の入っていない水槽でバクテリアを育て、受け入れ環境を整えているそうです。

自然のままだと、そのエコシステムが完成するのに、2カ月ほどかかるそう。金魚すくいなどで持ち帰ってきた金魚に「すぐにエサをあげないで」「こまめに水を替えて」などとよくいわれているのは、金魚の体を休ませるという意味もありますが、エコシステムが不十分な状態では、水が痛みやすいという理由もあるといいます。魚単体だけでなく、水槽全体を生き物のようにとらえて育てていくことが大切なようです。

この夏、東北地方の水族館でクロマグロの稚魚が大量死していたことがニュースになりました。嶋田さんは話します。「プロが全精力を傾けても、うまく育たないことがある」…せっかく飼うのですから、できることは取り組んで大切に飼いたいですね。


(まいどなニュース・川上 隆宏)

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最終更新:8/17(土) 17:10
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