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中国が尖閣周辺での操業回避を指示する本当の狙い

8/18(日) 11:50配信

ニッポン放送

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月16日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。中国の地方政府が漁民に尖閣周辺海域へ近づかないよう指示を出したニュースについて解説した。

失敗できない中国の首脳外交~日本ではなく首脳に配慮しての行動

中国が沖縄県・尖閣諸島周辺の東シナ海に設定した休漁期間が16日に明けるのを前に、福建省や浙江省などの地方政府が漁民に対して、尖閣周辺海域へ近づかないよう指示を出したことが分かった。来年(2020年)春には習近平国家主席が国賓として来日することが予定されているなど、改善基調にある日中関係を考慮したとみられている。

飯田)すごいですね。近づくなと指示できるということは、近づけとも指示できるのですよね。

宮家)そういうことですよ。操業回避ということは、操業再開もできるということです。私に言わせれば、日本に配慮したとは全く思わない。前にも申し上げたことですけれども、中国にとって首脳の外交、例えば首脳の訪日だとか、首脳が北京に来るというような首脳外交はそもそも「失敗できない」のです。失敗しそうになったらキャンセルすればいいのですから。つまり日本に配慮しているというよりも、中国の首脳に配慮しているという話だと思います。

飯田)習近平氏の方を配慮している。

宮家)もちろん、操業しないということは悪い話ではないけれども、先ほど言った通りいつ再開するか分からないし、彼らはすぐに手のひらを返します。さらに言うと、これもよく申し上げることですが、中国には「上に政策あれば下に対策あり」という言葉があります。中国政府が尖閣周辺で操業回避せよと言うわけですが、漁民からすると、「冗談ではない。あそこに行けばいい魚が獲れて、いいお金になる」のだと思ったら、行くなと言われても行ってしまうのです。どこまで指示が実行性を伴うか分からないので、あまり期待を高めても意味はありません。「またやっているな」というくらいに思うべきです。騙されてはいけないと思います。

飯田)ここで中国が配慮しているから、日本側もしなくてはとか。

宮家)それは必要ない。もちろん配慮するべきことはするし、言うべきことは言いますけれどね。

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最終更新:8/19(月) 14:25
ニッポン放送

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