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森口博子、ガンダムへの恩と愛を語る 「人生のターニングポイントには、いつもガンダムがいてくれた」

8/18(日) 6:00配信

TOKYO HEADLINE WEB

 “~になりたい”――。女性が思う“Be”の部分にフォーカスを当て、さまざまな立場の女性ゲストを招き、仕事や育児、ライフスタイルなどについてクロストークを展開するTBSラジオの新番組「Be Style(ビースタイル)」。

「今の私があるのはガンダムのおかげ』

 Nagatacho GRiD[永田町グリッド]にて公開収録された今回の放送は、MCを務める菊池亜希子さんとともに、歌手・タレントの森口博子さんが登場。

 人生を変えてくれたガンダムへの愛、そして、やりたいことをするために必要なことについて教えてくれた。

「今の私があるのはガンダムのおかげ。夢を叶えてくれたかけがえのない存在です」

 そう大切に言葉を紡ぎながら話すのは、歌手・タレントとして活躍する森口博子さん。1982年放送のテレビアニメ『機動戦士Zガンダム』の後期オープニング主題歌「水の星へ愛をこめて」で歌手デビューを果たすと、その後、映画『機動戦士ガンダムF91』の主題歌「ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~」を、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜』では、25年ぶりに主題歌「宇宙の彼方で」を担当するなど、“ガンダムの歌姫”として、ファンから愛されている。

「ずっと歌手になりたくて、子どもの頃からたくさんのオーディションを受けてきたのですが、見事に全て落ちまくる(笑)。自分には何が足りないんだろうって不安に感じていたのですが、母から「今までいろんなオーディションを受けてきて全て落ちているんだから、今度は肩の力を抜いて受けてみたら。とにかく軽い気持ちで受けてみなさい。ダメだったとしても、次にまた、頑張ればいい」って言われたんですね」

 小学生のとき両親が離婚。以来、森口さんを含む4人姉妹を女手一つで育てる肝っ玉母さんの助言は、彼女の肩の力を抜く、絶大な説得力があったと振り返る。その言葉を受けて臨んだ『勝ち抜き歌謡天国』(NHK)で、見事に準優勝。レコード会社から声が掛かり、『機動戦士Zガンダム』の主題歌オーディションにつながった。

「自信を失いかけていた私に、救いの手を差し伸べてくれた存在がガンダム。私にとっても大きなヒーローなんです。中学校の卒業アルバムの年表に「ガンプラブーム」と明記されていた作品。社会現象になるような作品の主題歌を担当させていただけるなんて、ラッキーでした! 本当に夢のようでした」

 レコーディング時に、今でも思い出す言葉があるという。

「ディレクターさんから、「語尾を大切に歌ってほしい。きっとこの歌は、何十年と経った後も、君が歌い続けられる大切な曲になるからね」って伝えられたんです。17歳の私にとって、たしかに歌詞は難解でした。でも、大人になるにつれて作詞家の売野雅勇さんが込めた思いが心の底に響く。ずっと大切に歌わせていただいています」

 昨年、NHK-BSで放映された『発表!全ガンダム大投票』で、361曲(!!)という膨大なガンダムソングの中から、ファン投票によって一位に選ばれたのは、「水の星へ愛をこめて」だった。アニソンがなぜ愛され、なぜ人々の心をつかむのか。アニソンそのものにも、物語があることを教えてくれる。


■歌を歌いたい、その気持ちがバラエティで実を結ぶ

 デビューを果たし順風満帆……かと思いきや、わずか一年後、高校卒業間近に、「才能がないから実家のある福岡に帰らせた方がいい」と、所属事務所からリストラ通告を受けてしまう。

 「80年代はアイドル全盛時代だったので、次から次へと新しいアイドルが誕生する。今では考えられないくらい見切りをつけるスピードも速かったんです。私は主題歌を出したことでお役御免という状況でした。でも、もっと歌いたかったし、歌手として活動をしたかった。それで、「何でもしますから帰さないでください」って懇願して、なんとか保留にしていただいたんです」

 事務所が取ってきた仕事は、「オスのロバを口説く」というバラエティ番組の企画だった。ロバの耳に息を吹きかけるなどあの手この手でロバを誘惑した結果、興奮したロバは大暴走。VTRは大ウケ。バラエティアイドル・森口博子が誕生した瞬間だった。このままでは終われない……「まだだ! まだ終わらんよ!!」、その気持ちが実を結んだ。

 「とにかく顔と名前を覚えてもらわないと始まらない。同期の女性アイドルの中には、莫大なお金をかけてプロモーション展開をする子も珍しくなかったのですが、私は一切なかった(笑)。自分で考えないといけないので、バラエティに出始めた当初は、“三つ編み”“リボン”“帽子”という3点セットで統一。少し浸透したら“リボン”“帽子”だけにして、そこそこ覚えてもらえるようになったら“帽子”……という具合に、顔を覚えてもらえるように引き算をしていきました。やりたいことをやるためには、今できることを全力でやらなきゃいけない。 そして、できることにも段階があるんですよね」

 押しも押されもせぬ人気バラドルになったが、「バラエティーのイメージが強いため、歌手にピンとこない人も多いと思うんですけど……私の本業は歌手なんです!」と笑うように、あくまで歌手としての活動にこだわりがあったという。
 
 バラエティ番組で認知されるようになると風向きも変わった。1991年、先述した劇場版アニメ『機動戦士ガンダムF91』の主題歌をリリースすると、オリコンシングルチャート最高9位に輝くなどスマッシュヒットを記録。全国ツアーや紅白歌合戦出場という念願を果たした。

 「「森口博子って歌手だったんだ」と、今一度認識してもらえるようになって、私の中ではようやくスタートラインに立てたっていう思いでした」。その後の活躍は、周知の通りだろう。

 「ガンダムは、私の人生のターニングポイント全てに変化をもたらしてくれました。私の夢を、すべて叶えてくれた存在ですから一言では言い表せない。デビューした当時は、レコードショップに行っても、アニソンのラックはお店のはじに少しあったくらい。でも今では、アニメやマンガ、アニソンは国境を越えて、さまざなな国から愛されるワールドワイドなカルチャーへと羽ばたいた。その一部に自分がかかわらせて頂いた作品があることは、本当に幸せなことです」

 昨年は、先述した『発表!全ガンダム大投票』で1位に選ばれるだけではなく、シングル『鳥籠の少年』がレコチョク・ジャンル別ウィークリー1位&MVが動画サイト「GYAO!」でデイリー1位に! そして、レコチョクで複数の楽曲が人気の歌手ランキングでも1位に輝くなど、4つの1位を獲得した快挙の年となった。勢いは止まらず、今年8月には、『発表!全ガンダム大投票』のランキング上位10曲を森口さんが全曲カバー&セルフカバーしたアルバム「GUNDAM SONG COVERS」をリリース。8月19日付オリコン週間アルバムランキングで自己最高位の3位にランクインするなど、福岡へ帰らされかけた少女は、いつしかファンが認める“ガンダムの歌姫”になった。

「昨年、“波が来てる”と母に言ったら、「波に乗せてもらっているのよ。謙虚な姿勢を忘れないように」って言われて。すごく納得してしまいました(笑)。今の私があるのは、皆さんのおかげなんです。

 私も気が付けば50歳を超えてしまいましたけど(笑)、今を生き続けている限り、「今日の自分が一番若い!」って思うようにしています。残りの人生で常に今日が初日だと。私も一時期、仕事もプライベートもうまくいかずに、若いころの自分をうらやむ時期がありました。でも、後悔したり、落ち込むのにも体力って必要じゃないですか!? どうせ同じ体力を使うんだったら、先にあることを楽しむために体力を使った方がいい。そう考えると、「今が一番若い瞬間なんだ」って思えるようになって、物事が心地よく回り始めたんです」

 その上で、「笑顔を忘れずに」とメッセージを送る。

 「笑顔って、お金もかからないし、誰にも迷惑をかけない。笑顔を心がけていると、驚くほど良い事しか起こらなくなりました。笑顔は人生を豊かにする力があることを忘れないでほしいですね」

 アクティブオーガニック「Be」presents「BeStyle」は、TBSラジオで、毎週土曜午前5時30分~6時にオンエア。radikoでも聴取可。当日の模様は、Youtube「Be Style」チャンネルからも視聴できる。

最終更新:8/18(日) 6:00
TOKYO HEADLINE WEB

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