ここから本文です

障害者は子どもを産むべきではない?2児の母「どんな障害があっても子育てはできると知ってほしい」

8/18(日) 10:04配信

AbemaTIMES

 「一人では何もできないくせに」「子どもに面倒を見てもらいたいのか」「親が障害者だとかかわいそう」。

 障害のある人たちが感じる、結婚、出産、そして子育てに関する不安。そして、子どもを持つということ自体への疑問の声。作家の乙武洋匡氏は、「家族や子どもを持ちたいというのは、人生や幸せに直結してくる部分だと思う。だからこそ、障害があってもそこにアクセスできる社会であって欲しいと思う反面、“現実的にどうなるの?“という疑問は、きっと多くの方が思うことだと思う」と話す。

 障害者は子どもを産むべきではないのか、子育てをすることはできないのか。16日放送のAbemaTV『AbemaPrime』が取材した。

■“好きな人との子どもが欲しいという気持ちに障害は関係はない“

 東京・大田区に住むシゲルさん(56)は、20代の時から手足の不調を感じるようになり、38歳の時、歩行障害や手の震えなどの症状が出る難病「脊髄小脳変性症」と診断された。当時IT関連のプログラマーとして活躍していたが、病気の進行に伴い44歳で退職。24歳のときには健常者の女性と結婚、3児の父でもあったが、55歳で離婚した。

 シゲルさんの隣で笑顔を見せるアキさん(38)は、0歳で受けた脳腫瘍手術の後、脳性麻痺と診断された。20歳ときから1人暮らしをしながらボランティア活動に従事してきた。

 キャスター付きのイスで移動するシゲルさんと、少しぎこちなさはあるものの支えがなくとも歩くことができるアキさん。半年ほど前に出会い、同棲中だ。掃除に洗濯、食事の準備などヘルパーを使うことなく、支え合っての生活を送っているが、仕事をすることは難しいため、音楽活動をしながら、障害年金で生計を立てている。

 年齢のことも考え、すぐにでも結婚し子どもが欲しいと考えている2人。しかし障害のある身体での出産のリスクには不安がつきまとう。それだけではない。シゲルさんに進行性の病気であることが分かると、アキさんの両親は激しく反対した。「籍を入れたり子どもを産んだりしたら、親子の縁を切るからと言われた」と明かす。

 「障害者を差別してはいけない」と教えてくれた両親の態度にショックを受けたアキさんだが、それでも好きな人との子どもが欲しいという気持ちに障害は関係なく、「障害者でもちゃんと子育てができることをアピールしたい」と話す。「“何でダメなの?“と思う。名前はずっと前から決めている。空が好きなので、男の子だとしても女の子だとしても“空“」。シゲルさんも、「障害があっても幸せな家庭が作れるぞという具体例を伝えたいと思う」と語る。

 障害者の結婚や出産について研究する東京家政大学の田中恵美子准教授は「自然分娩が難しかったり、早期の入院が必要になったりすることもあるし、リスクも伴なうが、今までにも出産の事例はある」とした上で、「やはり家族のサポートが必要だが、親御さんに反対されるケースは多い。それを押し切って結婚する場合は、地域のサポートや制度を使っていくということになる。結婚生活のうちにヘルパーさんとの関係を作っておくことで、育児支援について相談することも可能だと思う。重度訪問介護と居宅介護というサービス形態でも、事業者が限られてはいるが、子どもの沐浴や、場合によっては宿題などの支援もある」と話す。

1/3ページ

最終更新:8/18(日) 10:04
AbemaTIMES

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事