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東京の真の魅力とは何か? 急速な都市化が進む、魔都「上海」から考える

8/18(日) 19:30配信

アーバン ライフ メトロ

新旧の対比が楽しめる上海

 先日、十数年ぶりに上海を訪れる機会がありました。途中で台風に遭遇したのですが、それでも随分、様々なところに足を向けました。中国経済をけん引する上海はアジアで、自然条件や人口規模、経済、インフラなどにおいて東京にもっとも近い都市と言われますが、実際にはまったく別の都市なのかもしれません。

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 1930年代の上海には租界(外国人居住地)があって、各国のスパイが暗躍し、「魔都」と呼ばれた時期もありました。観光地・外灘(バンド)の河岸にはその頃の歴史的建築物が並んでいて、ライトアップされた夜景はまさに壮観です。

 また対岸には、高さ127階の上海中心(上海タワー)やテレビ塔・東方明珠電視塔などのランドマークが林立する金融街・陸家嘴(りくかし)があります。世界各地から上海を訪れる観光客にとって、上海を東と西に分ける川・黄浦江(こうほこう)を挟むこれらの2か所が最大の観光地になっているのです。週末の夕方に地下鉄・南京東路駅から外灘に向かう人々の数はとても多く、渋谷のスクランブル交差点が可愛く見えるほどです。

 さて現在の上海は、新旧の対比を楽しむ都市なのかもしれません。古民家を活用した観光が盛んで、もっとも有名な場所は田子坊(でんしぼう)です。古くから住む人々が多いこの界隈はその一方で、現代的な飲食店やグッズショップなどが路地に所狭しと密集しています。東京でいえば、原宿のイメージに近いでしょうか。

 古民家再生という観点では、新天地にある上海最大の石庫門(せきこもん)の建築群・建業里(ジエインイエリー)も魅力的です。石庫門は独特の両開きの門を備え、かつては上海に9000棟ほどあったとされる伝統的な建築様式です。現在では再開発のために随分、姿を消しています。

 しかし建業里は、260棟の赤れんがの住宅が文化財として保存されており、田子坊に比べてスタイリッシュな飲食店や店舗が、路地で構成された街区に並んでいます。こちらには住民はいないようです。

 界隈には1921年に中国共産党の第1回党大会が開かれた、「中国共産党第一次全国代表大会会址」も現存しています。そういえば2018年に公開された日中共同制作のアニメ「詩季織々(しきおりおり)」の中の「上海恋」にも石庫門が登場します。新天地は、石庫門と近代的な高層ビルのコントラストが印象的な界隈です。

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最終更新:8/18(日) 20:50
アーバン ライフ メトロ

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