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【高校野球】星稜の大爆勝呼んだ奥川の“言霊”

8/19(月) 20:15配信

東スポWeb

 第101回全国高校野球選手権大会は18日、準々決勝4試合が行われ、星稜(石川)が4本塁打を含む22安打の猛攻で仙台育英(宮城)に17―1で大勝した。前日17日の智弁和歌山(和歌山)戦でタイブレークを含む延長14回165球を投げ抜き、3安打1失点23奪三振で完投勝利した奥川恭伸投手(3年)の温存にも成功。これまで投手陣に頼りきりだった星稜打線の奮起の裏には心優しいエースからの“言霊”があった。

 星稜は序盤から打線が爆発した。2番今井(2年)のグランドスラム、4番内山(2年)の2打席連続、9回の2者連続など計4本もの本塁打が飛び出し、22安打17得点の猛攻で仙台育英を粉砕した。先発を託された荻原(2年)は7回を5安打1失点とエースに代わって試合をつくり、8回からバトンを受けた寺沢(3年)も2イニングを無失点に抑えた。

 前日の智弁和歌山戦で死闘を演じた奥川は、試合途中にキャッチボールで肩をつくる場面こそあったが、野手陣の奮起で登板なし。6回二死一、三塁の場面では伝令としてマウンド上の荻原に駆け寄り「もっと楽に」「俺は今日投げたくないぞ」と冗談を織り交ぜてナインの緊張をほぐした。

 林監督は「奥川が昨日あれだけ頑張ったのはみんな分かっている。投げさせないと分かっていた中で、ビデオを見てしっかり自信を持って試合に入った。彼らの心意気が出せたのかなと思う。もしかすると、打撃陣が奥川を投げさせない思いで頑張ってくれたのかな」と野手陣をたたえたが、ナインですら「これだけ打った試合は記憶にない」と口々に話すほどの大勝の裏には、心優しいエースの“言霊”があった。

 いつもは打線の援護がなくともひたむきに投げ続ける奥川だが、ときには「頼むで、本当に(笑い)」と打てない選手をイジることもあるという。ある選手は「昨日は珍しくそれが出たんです。知田(2年)がイジられ役なんですが、寺沢さんと一緒に『今日何安打打ったんや?』と聞いて、知田が『4の1です』と答えると『全然打ってへんやんけ!』って。あれで余計な力が抜けたやつは多い」と証言。別の後輩選手は「奥川さんはいつもニコニコしていて面倒見のいいタイプ。先輩では一番優しいので後輩からも好かれているんですが、それだけにたまにイジるときは後輩相手のことが多いんです。今日2年生が中心になって活躍したのも『あの優しい奥川さんに言われたら、これはもうやるしかない』と尻に火がついたからです」と奥川の激励に感謝する。

 死闘を終えた前日夜にも奥川が「ここまで来たら、もう優勝するしかないやろ!」と声を張り上げたという。エースが放った“心の叫び”はナインに伝播し、これまで遠慮しがちだった野手陣のリミッターをも外したというわけだ。

「何もしてないですよ。今日は休ませてもらったし、明日も休みなので万全の状態でいける。今日は頑張ってもらったので自分も頑張ります」(奥川)。19日は休養日で20日の準決勝は履正社(大阪)―明石商(兵庫)、中京学院大中京(岐阜)―星稜の組み合わせとなった。今夏の主役を擁する星稜の戦いも、いよいよ最終章を迎える。

最終更新:8/20(火) 0:38
東スポWeb

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