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食品大手、売上堅調も営業益で明暗 為替、増税など先行き不透明

8/19(月) 15:29配信

食品新聞

主要食品NBメーカー(2020年3月期/上場売上高上位20社)の第1四半期業績は、売上高こそおおむね堅調に推移したものの、原材料価格の高騰や物流費をはじめとする各種コスト増などを受け、営業利益は11社が減益。このうち7社は2ケタ減益という厳しいスタートとなった。通期業績予想は18社が増益予想だが、米中貿易摩擦を受けた円の急騰による輸出関連産業への影響、10月から実施される消費増税など不確定要素が多く、先行きは不透明な状況だ。

一部価格改定効果などもあり、売上高は全体的に好調に推移した。日清製粉グループ本社と不二製油グループ本社が2ケタ増収となったが、いずれもM&Aによるもの。日清製粉グループ本社はアライド・ピナクル、トオカツフーズの買収効果、不二製油グループ本社は業務用チョコレートの米国ブルマー社の新規連結が主因。

営業(事業)利益は明暗が分かれている。2ケタ増益は味の素、伊藤ハム米久ホールディングス、日清オイリオグループの3社。味の素の事業利益は、冷凍食品(日本)、コーヒー類の増益を受け日本食品セグメントが前年比33.1%増となったほか、海外食品セグメントも、加工用うま味調味料、冷凍食品(海外)が貢献し、47.1%増と大幅な増益となったことで全体の営業利益を押し上げた。

伊藤ハム米久ホールディングスは売上高(1.1%増)を堅調に伸ばす一方、販管費の伸び(0.1%増)を抑えたことで増益を確保。セグメント別では、海外事業の収益改善が進んだ食肉事業が前年比76.1%増と牽引した。日清オイリオグループは、加工油脂が81.4%の増益。マレーシアのISF社の欧州向け付加価値品が好調だったことなどが寄与した。

一方、営業利益が約3割減となったのが日清食品ホールディングスと不二製油グループ本社。日清食品ホールディングスの減益要因は、日清食品関西工場の稼働に伴う減価償却費の増加、原材料価格高騰や物流費上昇といった減益要因があったが、最大の要因は前期に不動産売却益(約52億円)を計上した「その他収益」が前年比約47億円減となったこと。

不二製油グループ本社は、M&A取得費用の発生やブラジルのチョコレート事業の反動減によるもの。営業利益2割減の日本水産は、水産、食品、ファイン、物流セグメントの2ケタ減益が要因。14.3%減となった日清製粉グループ本社は、米国製粉事業での販売競争の激化、前年好調だったバイオ事業収益と調理麺販売の反動減、トオカツフーズの株式取得費用を含む戦略コスト増などが影響した。

最終更新:8/19(月) 15:29
食品新聞

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