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対中スクラップ輸出価格/買い手市場化で下押し気配/輸入ライセンス制導入が影響

8/19(月) 6:08配信

鉄鋼新聞

 中国の環境施策により7月1日から始まった込銅など第6類に属するスクラップのライセンス制による輸入制限から約1カ月が経過する中、日本の対中輸出価格に下押し気配が生じている。ライセンス制により中国メーカーの購入量が限定され、買い手市場へ変化したことが影響したとみられる。

 中国の第6類スクラップ輸入ライセンスは7~9月の3カ月間のものが需要家向けに発行されている。6月に浙江省の台州・寧波地区を中心に発行され、7月には広東省、天津などが加わり、14日には3回目の公示がされた。累計公示数量は銅スクラップが約45万トン、アルミスクラップが約37万トン。アルミスクラップは前年同期を上回ったものの、銅スクラップは前年同期比28%減だった。しかし前年同期はすでに規制済みの低位のスクラップである第7類も含まれているため「絶対値は減っているが、第6類の量だけを見れば影響は軽微ではないか」(商社筋)との見方もある。その上で「しかし決まった枠に入れなければならないことに変わりはなく、価格競争は生じる」(同)とみており、実際に安値での価格要望を受けている商社が大勢を占めている状況だ。
 7月以降の中国現地メーカーの反応は「8月に入った時点では思ったより困った状況ではないと聞いている」(同)との声が多い。規制前の駆け込みでスクラップが潤沢にあるなどさまざまな理由が推測されているが、今後の中国の市場動向は10~12月間の新ライセンスの内容次第とみられる。
 また、第三国への輸出については「マレーシアでナゲットにしたものが中国に輸出されているケースも多くあり、単純に東南アジアにシフトする話ではない」(同)とされ、次期ライセンスで納入枠量が一段減少した際には世界的な流動性の悪化が見通される。
 今後は、リサイクル銅原料の定義は審議されているようで、銅純度の高い赤ナゲットなど一部原料はスクラップではなく再生原料区分として再設定されるかが注目される。

最終更新:8/19(月) 6:08
鉄鋼新聞

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