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相手を引き込むヒントは「カーナビ」。コピーライターが普段から実践する“2つの説明術”

8/19(月) 13:30配信

新R25

会議で質問されても、とっさに説明できずしどろもどろになってしまった…そんな経験はありませんか?

このような失敗は、説明力不足が原因。相手に一瞬で伝わる説明術を身につけることで克服できると、コピーライター・中村圭さんは話します。

コピーライターといえば、商品の魅力を短くわかりやすく伝える「説明の専門家」。

そのノウハウが詰まった中村さんの著書『説明は速さで決まる』より、説明力を底上げする記事をお届けします。

聞き手を飽きさせない「脳内ナビ・ワード」

説明の途中から、明らかに相手の興味・意識が自分に向かなくなっている…

簡単に言えば、自分の話が飽きられているという体験はないでしょうか?

もっと相手の意識を、自分の説明に引き込みたい。

そんなときに使えるのが、ここで紹介する「脳内ナビ・ワード」です。

カー・ナビゲーション・システムは、「100メートル先を右折してください」など、音声によって、運転手に次にとるべきアクションを促します。

自分が設定したルートに従ってもらえるように、ポイントごとにちゃんと注意を呼びかけるわけです。

説明も同じで、最初に聞き手とルートを共有しても、いつのまにか相手と共有した説明のルートが、相手の頭のなかから抜けてしまうことが少なくありません。

大事な説明の場面や、相手がいまいち自分の説明を理解してないなという場面で使うことによって、グッと自分の説明に引き込める便利な技術です。

脳内ナビ・ワード1.ニュー慣用句

代表的な脳内ナビ・ワードは、ニュー慣用句です。

「犬も歩けば棒に当たる」とか「猿も木から落ちる」とか、みんなが知っている慣用句ってありますよね。

これを少し改造してつくるのがニュー慣用句です。

たとえば、あなたが人材業界でいま若手の流出が激しいことを言いたい場合、「最近の若者は、『石の上にも3カ月』くらいの感覚ですよね」などと使ってみます。

本来の言葉は「石の上にも3年」で、3年くらい我慢していれば石が温まって心地よくなってくるから、我慢しようという意味の言葉です。

しかし、最近は新卒の若者が3年で転職するのが当たり前です。

決断の早い人だと3カ月くらいで職場を判断し、働き続けるか否かを決めてしまうこともあります。

つまり、若者の間では「我慢」の期間が短くなっているわけです。

それを端的に、かつ印象的に説明するために、既存の慣用句の表現をちょっと変えたニュー慣用句をつくり、相手に伝えるのです。

慣用句のいいところは、相手もなんとなくどういう意味か知っているということです。

みんなが知っている言葉でありながら、新規性ができます。

前提として、既視感がある説明は無視されやすいものです。

ニュー慣用句はみんなが知っている慣用句の一部を変えるだけなので、「えっ?なに?どういうこと?」と新しい情報として注意をひくことができます。

もちろん、マニアックな慣用句を選んではいけません。

相手と自分の共通認識を利用するのがこのテクニックの肝ですから、そもそも元の慣用句を知らなければ、うまく機能しなくなってしまいます。

なお、共通認識という意味では、別に慣用句や熟語のようなものでなくても、普段から使われている単語をちょっと変えるだけで効果があったりします。

たとえば、歯科業界で、「モテるのには美肌も大切ですが、美歯だも効きます。ホワイトニングなどいかがでしょうか?」というように、「美肌」を変えて「美歯だ!」という用語をつくってもいいでしょう。

ニュー慣用句をつくるコツは、日頃から「言いたいことを、こういう言葉だったらうまく使えるかも」とネタを探すような感覚で、本や雑誌、ネット記事を見ることです。

また逆に、「ここは伝えたい」というポイントが出てきたら、慣用句集などを眺めながら、説明に当てはまりそうな慣用句を探すのも結構楽しいです。

「みんなが知っているのに、新しい」という特性からSNSなどでも反応がよくなる技なので、ぜひ使ってみてください。

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最終更新:8/19(月) 13:30
新R25

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