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あいおいニッセイ同和損保、テレマティクス損害サービスシステムを提供

8/19(月) 15:13配信

BCN

 MS&ADインシュアランスグループのあいおいニッセイ同和損害保険(金杉恭三社長)は8月9日、テレマティクス自動車保険のパイオニアとして、最先端のテレマティクス技術を活用した全く新しい事故対応サービス「テレマティクス損害サービスシステム」を野村総合研究所(NRI、此本臣吾会長兼社長)、SCSK(谷原徹社長)、富士通(時田隆仁社長)、大日本印刷(DNP、北島義斉社長)、インテリジェントウェイブ(IWI、井関司社長)、日本IBM(山口明夫社長)、SBI FinTech Incubation(SBIFI、木村美礼代表取締役)と共同で開発したと発表した。各社の最新技術とテレマティクス情報を複合して事故対応で実用化する取り組みは業界初となる。

 あいおいニッセイ同和損保は今回、テレマティクス自動車保険で車両・デバイスから得られるデジタルデータを活用することで、各パートナー企業とともにテレマティクス損害サービスシステムを開発した。顧客との電話や書類のやりとりを中心とした従来の事故対応から、走行データや運転挙動・位置情報を中心としたデジタルデータの活用による革新的かつ高度な事故対応に変革する。

 これにより、事故に遭った顧客の保険請求手続にかかる負担を大幅に軽減し、新たな付加価値を提供するとともに、24時間365日事故対応サービス「I'm ZIDAN」と合わせ、よりよいサービスを実現する。同システムの導入によって、対物賠償保険金の支払いまでの日数を約50%短縮することを目指す。
 

 テレマティクス損害サービスシステムは、「ビッグデータ」「AI」などの技術を採用し、PoC(実証実験)やアジャイル開発手法を用いることで、段階的に実現性を高めながら短期間での開発を実現している。また、今回構築したプラットフォームは、さまざまなデータ分析や業務利用につなげられる基盤として「新商品開発」「自動運転への応用」などにも活用していく。さらに、各業務システムの開発にあたり日本国内の大手パートナー企業と協業することで、高品質・短期間での開発を実現している。
 

 なお、同システムで各社が開発した先進的ソリューションは、NRIではテレマティクス自動車保険で車両などから得られるビッグデータや道路・天候情報などを地図上にビジュアル化し、事故状況を瞬時に把握できるシステムを開発した。実現にあたっては、NRIがシステム全体をコーディネートし、アジャイル開発手法によるPoC(実証実験)を踏まえ、さまざまな技術を有する企業のサービスを相互連携するシステムアーキテクチャーを構築している。
 

 SCSKは、あいおいニッセイ同和損保が保有する国内・海外のテレマティクスデータの走行波形・衝撃波形と、SCSKの独自ソリューションであるSNN(SCSK Neural Network toolkit)を活用し、事故検知アルゴリズムを開発した。SNNはDeep Learningに必要なニューラルネットワークアルゴリズムを標準実装しており、複雑なアルゴリズムを開発することなく、早期に学習モデルの構築が可能となる。事故検知のためのDeep Learningの学習は、自動車の衝突データに対して、特殊なデータ加工を施すことで、高精度で事故を検知することが可能となった。あいおいニッセイ同和自動車研究所と実施した衝突実験時での事故検知率は94%を超えるなど、各種検証で高精度の事故検知を実現しており、迅速でより適切な事故受付の実現と顧客へ安心を提供していく。
 

 富士通は、ドライブレコーダーの映像を分析するAI画像認識技術とその結果から三次元位置を高精度に推定するVisual-SLAM技術を開発し、保有している。同技術により、事故相手の車両速度や運転軌跡を業界最高水準の精度で推定するシステムを開発し、運転者でも気付けない事故原因や事故発生時の状況を正確に再現することで、迅速でより適切な事故解決を実現する。さらに今後は、大量の車両から集まるデータをリアルタイムに分析し、実世界の交通状況をデジタル世界上でタイムリーに把握(=モビリティデジタルツイン)することも可能となる。事故を予測し危険を未然に防ぐことで、事故を起こさない社会や新たなモビリティサービスの実現に向けて、あいおいニッセイ同和損保とともに取り組んでいく。
 

 DNPとIWIは、ドライブレコーダーや車両から得られるデジタルデータから再現した事故原因や事故発生時の状況をもとに、両社の提供する高精度文書検索システム「OpAI」のデータ分析技術を活用し、過去の交通事故判例を自動的に表示して、過失割合を自動判定するシステムを開発した。同システムにより、判例の検索から表示までの時間を短縮し、基本過失や修正要素を加味した過失割合の判定をサポートすることで、迅速でより適切な過失・示談交渉を実現する。
 

 日本IBMは、複数のサービスや車両から得られるデジタルデータを取り扱う企業との間で、インターネットを介して、サービスやデータを連携するAPI連携基盤を開発した。その中核となるサービスとしてSBIFIが提供するSaaSを採用し、検討を含めて5カ月という短期間で導入を実現した。同サービスは、金融情報システムセンター(FISC)の安全対策基準に準拠したセキュリティ、アクセス認証・トランザクション量制御、開発支援・運用管理機能を標準装備した共同利用型SaaS形態で、投資を抑えつつ、初期構築の早期化を実現するとともに、直感的な操作を可能とするグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)によりユーザーの運用管理の負担を大幅に軽減する。あらゆるサービスやデータと連携可能な同基盤を活用することで、新たなサービス・ビジネスモデルを実現するオープンなエコシステムの構築が容易となり、絶えずイノベーションを起こすことができる環境を整備している。
 

最終更新:8/19(月) 15:13
BCN

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