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【世界から】教育ローン1億円超も 米、〝異常〟なまでに高騰する大学学費

8/20(火) 16:22配信

47NEWS

 日本では大学生の2人に1人が利用しているとされる奨学金。返済に苦しんだり、中には行き詰まって破産する人が増加するなど社会問題化している。米国でも同様で、大学に通うかなりの学生が学費の一部、あるいは全てを自分で賄っている。といっても、この間まで高校生だった若者が十分にお金を持っているというわけではもちろんない。大半の学生は教育ローン、つまり借金をして学費に充てることになる。卒業後に働いて返すわけだが、米国ではごく一般的なことで、統計などによると2018年に大学や大学院を卒業した人のおよそ7割が何らかの教育ローンを抱えているという。

▼高騰する学費

 米国の大学の授業料は非常に高い。私立大学では年間平均約3万3千ドル(日本円で約350万円)、州立大などでも約9600ドル(同約100万円)が必要になる(ちなみに30年前は私立で1万5千ドル、公立3千190ドルだった)。ハーバード大やコロンビア大などで構成する「アイビーリーグ」などの名門校はさらに高額だ。もちろん、これは授業料のみ。下宿代や食費は別だ。それらの費用は安く上げても年間1万ドル(同約100万円)は下らないだろう。都市部の私立大学では日本円に換算すると年間約400万円以上が必要で、一般家庭には相当の負担になる。日本に目を転じると、大学生の1年間にかかる費用は平均156・9万円(日本政策金融公庫調べ)。これには学費に加え、学費や教科書代などを含んでいる。米国の大学生がいかに多くの負担を強いられているかが分かる。

 あまりに高い学業コストは親の援助では追いつかず、米国の大学生の多くは何らかの借金をすることになる。ローンには大きく分けて(1)連邦政府が提供するもの(2)銀行などの教育ローンなど―があり、金利も返済期間もさまざまだ。

 
15年に発表された連邦準備銀行の統計によれば、16年に大学を卒業予定だったローン利用者の平均借入額は約3万7千ドル(同約390万円)だという。連邦政府のローンを使い、金利を約7%と仮定して完済まで20年と想定すると、返済額は月約300ドル(同約3万2千円)となる。そして、やっと返済が終わる時は40代半ばになっているケースも珍しくない。
 大学院に行く場合、生活はさらに圧迫される。ビジネススクール(経営大学院)の年間学費は4万~6万ドル(同約424万~636万円)。全てをローンで賄えば、卒業する頃には10万ドル(同約1060万円)近い借金を背負う。これに大学時代のローンが加われば、毎月の支払いは約1千ドル(同約10万6千円)を超える。さらに、学位を取ったからといって職が保証されるわけではない。米国では業績の上がらない社員はすぐにクビを切られる。そうなったら直ちに返済が滞ってしまう。

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最終更新:8/20(火) 16:22
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