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こんなに暑くて五輪開催できる? 灼熱都市「東京」を冷やす都の秘策に迫る

8/20(火) 7:02配信

アーバン ライフ メトロ

約20年前から始まった都内の屋上緑化

 公開空地が制度化されたのは、最近の話ではありません。しかし、2007(平成19)年に東京都が「公開空地等みどりの指針」を策定したことで、東京都心部の公開空地が加速的に増加しました。

 こうして、ヒートアイランド・東京でも緑化に取り組み、都市を冷やそうとする試みが進んでいます。しかし、公開空地によって緑地を多く捻出しても、まったく足りていないのです。

 そこで、国土交通省が着目したのは、ビルの屋上です。従来、高層ビルの屋上は室外機などの空調機器、給水タンクなどが設置されています。また、超高層ビルではヘリポートとして活用されるケースも見られます。

 そうした屋上の活用事例はありますが、概して屋上は常時活用されていません。そうした状況を踏まえ、2000(平成12)年頃から国土交通省が推進役になって東京都内における建物の屋上を緑化する政策が奨励されました。

 当時、屋上緑化の総面積は全国で約13万5000平方メートルしかありませんでした。国交省が入る合同庁舎3号館には、屋上に庭園を開設。屋上緑化の普及啓発を目指しました。また、地方自治体レベルでも、屋上緑化するための補助金を創設し、個々の家の屋上でも緑化促進を図りました。

 屋上緑化と一口に言っても、家の上に土を盛り植物を植えるわけですから、屋根の耐荷重が必要です。また、定期的に散水することになりますから、それなりの排水設備も整えなければなりません。

 そうしたハード面の整備もさることながら当時は屋上緑化が少なかったこともあり、「屋上緑化に適した樹種は何か」といったことも手探りでした。

求められる中長期的な視点

 試行錯誤を繰り返した結果、2016年には単年で約27万6000平方メートル、累計で約471万9000平方メートルもの屋上緑化が創出されるまでに漕ぎつけました。それでもヒートアイランド現象を解消するまでには至りません。そこで、さらに繰り出されたのが壁面緑化です。

 屋上に比べれば壁の面積は圧倒的に広く、それらが緑化されれば屋上緑化以上の効果が得られます。2017年から、国土交通省は東京・千代田区の日比谷公園内で壁面緑化の実験を繰り返しました。同実験では「壁面緑化に適している樹種は何か」といったことや、壁面緑化の最新設備などが試されています。

 緑化によって下げられる気温は、研究結果から2~3度程度と試算されています。数字で見ると微々たる差に思えますが、2~3度の違いはアスリートの身体に大きな影響を及ぼします。これらの実験は東京五輪までに、東京のヒートアイランド現象を少しでも緩和することを目標にしています。

 ヒートアイランド・東京を冷やす施策には、中長期的な視点が必要です。五輪を目標に緑化の研究を進めることは、拙速と言われても仕方がない面もあります。それでも緑化の取り組みを急ぐのは、酷暑で五輪を開催すると選手たちのパフォーマンスが低下するからです。高気温が原因で選手が体調不良を起こし、最高のパフォーマンスを発揮できなければ、せっかくのスポーツの祭典が台無しになってしまうのです。

小川裕夫(フリーランスライター)

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最終更新:8/20(火) 10:21
アーバン ライフ メトロ

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